本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ブッキング作業の必需品「日本タレント名鑑」

個人情報というより、エンタメ産業に特化したハローダイヤルといってもいい”芸能界紳士録"です。最新版が出ました。 // 「日本タレント名鑑 (2017) 」 毎年1回発行。約11,000名(組)のタレント・モデルの顔写真/プロダクション約2,000件の連絡先を完全掲載!…

新宿歌舞伎町 路地の奥で夜な夜な俳句を詠む人々

ナレーションなし。撮影が凄い。骨のあるドキュメンタリーに涙する。 ハートネットTV「新宿歌舞伎町俳句一家 屍(しかばね)派」 新宿歌舞伎町。東洋の不夜城と言われるこの危険と隣り合わせのこの街で夜な夜な詩句活動を行う集団を見た! (ルポ迫真) 写…

「権力に迫る「調査報道」 原発事故、パナマ文書、日米安保をどう報じたか」

「この部屋に巨大な象がいる*1」と声を上げるのがジャーナリズムの役割です。 「権力に迫る「調査報道」 原発事故、パナマ文書、日米安保をどう報じたか」高田昌幸 著、大西祐資 著、松島佳子 著(旬報社) 調査報道は、瀕死のジャーナリズムを救えるのか?前…

週間ベスト10

ビジネス部門のランキングです。 東京・文教堂浜松町店調べ(1月15日~21日) // 1「地域でいちばんピカピカなホテル」宝田圭一 著(あさ出版) 2「アフリカで超人気の日本企業」山川博功*1 著(東洋経済新報社) 3「やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあ…

週間ベスト10

ランキングです。 東京堂書店神田神保町店調べ(1月24日) // 1「ランチパスポート神保町・御茶ノ水・水道橋・ 飯田橋VOL.8」(Sweet Thick Omelet) 2「「共謀罪」なんていらない?! ---これってホントにテロ対策?」山下幸夫、斎藤貴男、保坂展人、足立昌…

「イエッタイガー」を知ってるかい?知らなきゃコレを読め。

若者向け番組担当者が手に取っていかれます。 「アイドル歌手やタレントさんの演奏会で、ファンの皆さんが投げかける合いの手のような声援」とでもいうのでしょうか。タイトルからして秘密倶楽部の入り口で、組織の一員であることを証明する合い言葉めいたタ…

女同士の関係の極北を描く「ナイルパーチの女子会」

当店の売れ筋一位に躍り出たのがこの本。 // 「ナイルパーチの女子会」柚木麻子 著(文藝春秋) 丸の内の大手商社に勤めるやり手のキャリアウーマン・志村栄利子(30歳)。実家から早朝出勤をし、日々ハードな仕事に勤しむ。彼女の密やかな楽しみは、同い年の…

店頭を彩る「蜜蜂と遠雷」

部数の確保ができました。 // 「蜜蜂と遠雷」恩田陸 著(幻冬舎) 3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっ…

丹念に辿ると、世界の仕組みが見えてくる。「人質の経済学」

動きが出始めたのがこの本。 // 「人質の経済学」ロレッタ ナポリオーニ 著(文藝春秋) すべての発端は9・11後にアメリカで成立した愛国者法だった。ドル取引のすべてを金融機関は米政府に届けることになり、コロンビアの麻薬組織は北アフリカのユーロ決済…

ブルータスが推す 危険な本屋大賞2016 模索社

ブルータス「危険な読書」で紹介された危険を取り扱う書店。一番危なかった本とは何か書店員に聞きました。 // 「模索社」*1市民運動団体の作ったパンフレット・ニュース、同人誌・個人誌、政治党派の機関紙類、そして社会・人文書を中心とした出版社の本な…

東京堂書店で売れた文庫BEST100  11~20

売れた文庫BEST 11~20。 東京堂書店神保町店で文庫フェアが開催中。テーマは書店で売れた本のランキングです。A42枚のリストが配布中です。一般的な書店には見られない売れ方をしているところがさすが本の街です。 東京堂書店(2016年1月~11月売り上げ実…

「えんとつ町のプペル」を手に入れる

いろいろな意味で今話題の本です。2,000円という価格は出版のあり方を考える意味でも面白い設定です。一冊だけ手に入ったので早速読んでみました。 // 「えんとつ町のプペル」にしの あきひろ 著(幻冬舎) ペン一本で描いたモノクロ絵本で世界を圧倒したキ…

明治警察を描いたサーベル警視庁

新人記者の初仕事は警察担当。夜討ち朝駆けで鍛えられたベテラン記者は、警察小説で駆け出しの頃を思い出すのだそうです。 // 「サーベル警視庁」今野敏 著(角川春樹事務所) 明治38年7月。国民が日露戦争の行方を見守るなか、警視庁第一部第一課の電話のベ…

週間ベスト10

総合部門のランキングです。 東京・青山ブックセンター本店調べ(1月7日~13日) // 1「えとえとがっせん」石黒亜矢子 著(WAVE出版) 2「DRAFT宮田識 仕事の流儀」宮田識 著、花澤裕二 編集(日経BP社) 3「「売る」から、「売れる」へ。 水野学のブラン…

フジテレビ凋落の全内幕

一年を通じて鉄板といっていいほど堅い動きをするのがマスコミ関連の本です。 // 「フジテレビ凋落の全内幕」中川一徳、伊藤博敏、安田浩一、窪田順生、林克明 著(宝島社) 長らくテレビ界の「覇者」だったフジテレビの視聴率が下げ止まらない。昨年の年間視…

このライトノベルがすごい2017

// 1「りゅうおうのおしごと!」 2「Re:ゼロから始める異世界生活」 3「とある魔術の禁書目録シリーズ」 4「ソードアート・オンライン」 5「ゴブリンスレイヤー」 6「メロディ・リリック・アイドル・マジック」 7「ゲーマーズ!」 8「弱キャラ友崎く…

東京堂書店で売れた文庫BEST100  1~10

売れた文庫BEST 1~10。 東京堂書店神保町店で文庫フェアが開催中。テーマは書店で売れた本のランキングです。A42枚のリストが配布中です。一般的な書店には見られない売れ方をしているところがさすが本の街です。 東京堂書店(2016年1月~11月売り上げ実…

ブルータスが推す 危険な本屋大賞2016 カストリ書房

ブルータス「危険な読書」で紹介された危険を取り扱う書店。一番危なかった本とは何か書店員に聞きました。 // 「カストリ書房」*1台東区千束4-11-12。遊郭・赤線関連の書物も扱い、風俗にちなんだオリジナルステッカーなどのグッズも。 「昭和エロ本 描き文…

BRUTUSが総力でセレクトした「お取り寄せグランプリ」

雑誌コーナーで検討中のブルータス。中でもこのテーマには食いつく人が多い。それもそのはず「お取り寄せグランプリ」 // グルメライターが多数集合。それぞれ得意のジャンルで厳選された食材・商品を食べ比べ、関門を突破した商品を4人の審査員が採点する…

週間ベスト10

ランキングです。 東京堂書店神田神保町店調べ(1月17日) // 1「ランチパスポート神保町・御茶ノ水・水道橋・ 飯田橋VOL.8」発行 DRCマーケティング 2「散歩の達人handy② 神田・神保町」(交通新聞社) 3「がん消滅の罠 完全寛解の謎」岩木一麻 著(宝島…

二巻完結のお手軽感 「春の呪い」が絶好調

// 「春の呪い」小西明日翔 著(一迅社) 「春の呪い」は、溺愛していた妹の春を亡くした夏美が、代々続く血統を守るために春の婚約者だった冬吾と、ある条件のもと交際していく姿を描く物語。 月刊コミック誌「ゼロサム」1月号で完結。ほとんど同時に完結…

#俺マン2016ランキング

Twitterユーザーがその年の個人的なベストマンガをハッシュタグ付きで呟いて共有するのが毎年年末に開かれる「#俺マン」です。マンガ情報サイト「ネルヤ」が2011年から始めたものですが、宝島社のランキング「このマンガがすごい!」とは違う視点で評価され…

間違いだらけのクルマ選び

クルマ関連の本が陳列されることはめったにない中で、本日登場したのがこの本。 // 「2017年版間違いだらけのクルマ選び」島下泰久(草思社) 自動運転化、電動化の行く末は?40周年を迎えた『間違いだらけ』が読み解く! 第1特集 プリウスPHVと最新ライバルた…

第4出動が流行の兆し。東京タラレバ娘

コミック棚を面陳で独占しているのがこの本。 // 「東京タラレバ娘」東村アキコ 著(講談社) 2013年9月に、2020年のオリンピック開催地が東京に決定した後、作者のアラサー・アラフォーの独身の友人たちが次々と「一人で(または親と)東京オリンピックを見…

本屋大賞2016候補の10作品

本屋大賞ノミネート作品が決定。上位10作品が発表されました。ランキングでよく見かける作品の中に、見慣れないタイトルが入っているところが、売り上げ至上主義ではないこの賞の個性を感じます。さっそく「桜風堂ものがたり」の在庫を調べて貰ったところ…

ニホンオオカミは消えたか?

今日登場した本 // 「ニホンオオカミは消えたか?」宗像充 著(旬報社) 「いまの何だ?」その日、ぼくは69人目のオオカミ体験者になった——。 100年以上前に絶滅したとされるニホンオオカミ。しかし、今も目撃情報が絶えず、その姿を追い求めている人たちがい…

いくらなんでも・・「ゴミ」ビデオ大全とは・・・でも見てみたい

入荷したとたんに売れてしまいました。 // 「デルモンテ平山の「ゴミビデオ大全」」平山夢明*1 著(洋泉社) 珍作、迷作、そしてその存在すら定かではない幻の作品の数々!1980年代のビデオ・バブル期にリリースされ、そして人知れず消えていった“ゴミビ…

確定申告の本

時節柄、確定申告対策の本に関心が集まっています。 // 給与所得が主な収入源である勤め人が、年金を受給して(住宅購入や相続など突発的な要件を除いて)直面するのが確定申告です。万人向けに作られた申告用紙や必要書類を見ると憂鬱な気分になりますが、…

老後資金を考える本

最近、問い合わせが増えてきたなと感じるのが「老後資金」のガイドブックです。出版社も漂う空気を察知しているようで、様々な切り口で新刊を出してきます。 // 老後資金を特集するビジネス誌や新刊本が途切れることなく発行されています。高齢化社会の到来…

ブルータスが推す 危険な本屋大賞2016 模索舎

ブルータス「危険な読書」で紹介された危険を取り扱う書店。一番危なかった本とは何か書店員に聞きました。 // 「タコシェ」*1中野区中野5-52-15中野ブロードウェイ3階。作家持ち込みの本も販売。 「HERE」リチャード・マグワイア 著(国書刊行会) 「極限…