本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

週間ベスト10

文庫部門のランキングです。 

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名古屋・三省堂書店名古屋髙島屋店調べ(4月3日~9日)

 

当書店では扱っていないジャンルの本がライトノベルです。七月隆文(ななつき たかふみ)氏の文庫本が10位にランクイン。ライトノベルにはあまり詳しくはないのですが、「ときめきメモリアル2、3」「俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件」など話題のアニメ作品の作者であることは聞いたことがあります。本作は14年刊行された恋愛ファンタジーです。日販によれば、昨年一年間に10~20代女性が一番読んだ文庫なのだそうです。累計発行部数は90万部を突破し、映画化も決定したそうです。

ぼくは明日、昨日のきみとデートする - 映画・映像|東宝WEB SITE

 

  1. 「夢幻花」東野圭吾 著(PHP研究所)花を愛でながら余生を送っていた老人・秋山周治が殺された。第一発見者の孫娘・梨乃は、祖父の庭から消えた黄色い花の鉢植えが気になり、ブログにアップするとともに、この花が縁で知り合った大学院生・蒼太と真相解明に乗り出す。一方、西荻窪署の刑事・早瀬も、別の思いを胸に事件を追っていた…。宿命を背負った者たちの人間ドラマが展開していく“東野ミステリの真骨頂”。第二十六回柴田錬三郎賞受賞作。
  2. 「七つの会議」池井戸潤 著(集英社)ありふれた中堅メーカーを舞台に繰り広げられる迫真の物語。傑作クライム・ノベル。
  3. 「高校入試」湊かなえ 著(KADOKAWA/角川書店)県下有数の公立進学校・橘第一高校の入試前日。新任教師・春山杏子は教室の黒板に「入試をぶっつぶす! 」と書かれた貼り紙を見つける。迎えた入試当日。試験内容がネット掲示板に次々と実況中継されていく。遅れる学校側の対応、保護者からの糾弾、受験生たちの疑心。杏子たち教員が事件解明のため奔走するが……。誰が嘘をついているのか? 入試にかかわる全員が容疑者? 人間の本性をえぐり出した、湊ミステリの真骨頂!
  4. 「仮面病棟」知念実希人 著(実業之日本社)療養型病院に強盗犯が籠城し、自らが撃った女の治療を要求した。事件に巻き込まれた外科医・速水秀悟は女を治療し、脱出を試みるうち、病院に隠された秘密を知る―。閉ざされた病院でくり広げられる究極の心理戦。そして迎える衝撃の結末とは。現役医師が描く、一気読み必至の“本格ミステリー×医療サスペンス”。著者初の文庫書き下ろし!
  5. 「ガソリン生活」伊坂幸太郎 著(朝日新聞出版)車同士が楽しくおしゃべりする。唯一無二の世界で繰り広げられる仲良し家族の冒険譚。愛すべきオフビート長編ミステリー。
  6. 「ペテロの葬列 上」宮部みゆき 著(文藝春秋)大企業の広報かに所属するサラリーマン杉村三郎が巻き込まれたバスジャック事件。実は、それが本当の謎の始まりだった――。『誰か』『名もなき毒』に続くシリーズ第三弾。一昨年にドラマ化された。
  7. 「ホセ・ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領」アンドレス・ダンサ、エルネスト・トゥルボヴィッツ 著(KADOKAWA/角川書店)南米ウルグアイ前大統領ホセ・ムヒカ。一国の長でありながら庶民的生活を貫き、国民の目線に立ち続ける柔和で読書好きな老人の生涯は、貧困、ゲリラ活動、投獄など衝撃の過去に満ちていた―。「私が大統領を辞めたら本にしてもいいよ」―19年にわたる現地取材を基に著した歴史的ルポが満を持して遂に文庫化!
  8. 「ペテロの葬列 下」宮部みゆき 著(文藝春秋
  9. 「戸惑: 禁裏付雅帳 二」上田秀人 著(徳間書店)公家を監察する禁裏付として急遽、京に赴任した東城鷹矢。将軍家斉の父治済の大御所号勅許を得るため朝廷の弱みを探れ――。それが老中松平定信から課せられた密命だった。一方で今上帝は父典仁親王太上天皇号を求める内意を幕府に示していた。定信の狙いを見破った二条治孝は鷹矢を取り込み、今上帝の意のままに幕府を操ろうとたくらむ。朝幕の狭間で立ちすくむ鷹矢。巧妙な罠が忍び寄る。
  10. 「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」七月隆文*1 著(宝島社)京都の美大に通うぼくが一目惚れした女の子。高嶺の花に見えた彼女に意を決して声をかけ、交際にこぎつけた。気配り上手でさびしがりやな彼女には、ぼくが想像もできなかった大きな秘密が隠されていて―。「あなたの未来がわかるって言ったら、どうする?」奇跡の運命で結ばれた二人を描く、甘くせつない恋愛小説。彼女の秘密を知ったとき、きっと最初から読み返したくなる。

*1:小説家、ライトノベル作家大阪府出身京都精華大学美術学部卒業。元々はあかほりさとるの主宰するSATZに所属し、花田十輝に師事していた。デビュー当初は「今田隆文」(いまだ たかふみ)名義で執筆活動をしていたが、2004年7月に現在のペンネームへ改名した。一般文芸に進出した『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』が口コミを中心にして50万部を超えるヒットとなる。