本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

こんなに出版されると読む方もたいへんだ。大河ドラマ「おんな城主直虎」

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例えるならば雨後の筍。次期大河ドラマ関連本が続々登場中

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「井伊家のひみつ」ぴあMOOK(ぴあ)

2017年のNHK大河ドラマが「おんな城主 直虎」に決まりました。
本書では、いち早く主役の「井伊直虎」の人物、歴史、エピソード、ゆかりの地を先取り特集しました。

「おんな城主直虎と井伊家の歴史」キネマ旬報ムック(キネマ旬報社

2017年大河ドラマ『おんな城主 直虎』放映にあわせ、井伊家の歴史を辿る一冊。解説は井伊美術館長の井伊達夫氏!

「歴史REAL おんな城主 井伊直虎の生涯」洋泉社MOOK 歴史REAL(洋泉社

どこよりも早い大河ドラマ『おんな城主 直虎』の見どころ紹介、人物相関図も掲載!

井伊直虎と直政」三才ムック(三才ブックス

歴史上でも「謎の女性」とされる彼女は、いかにして滅亡寸前の井伊家を救ったのか? そして、直虎の庇護のもとで生き延び、のちに徳川四天王となった直虎の養子・直政の生き様とは?本書は、井伊直虎の実像と井伊家の歴史に迫るビジュアルブックです。」

おんな城主直虎と井伊家の歴史 (キネマ旬報ムック)

おんな城主直虎と井伊家の歴史 (キネマ旬報ムック)

 
井伊直虎と直政 (三才ムックvol.910)

井伊直虎と直政 (三才ムックvol.910)

 

大河ドラマ史上最も謎めく主人公といわれるのが井伊直虎です。残された資料は数少なく、女城主として領内を立て直し、内外の対立などから崩壊寸前だった井伊家を守り抜いた彼女の生涯はドラマがたっぷり詰まっているように見えます。さらに、今回の大河ドラマもまた原作にあたる本がないことから、出版社にとってはラッキーです。瞬発力のあるムック本だけでなく文庫や新書まで幅広く出版ラッシュが起きています。

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井伊直虎小和田哲男 著(洋泉社

今川・武田・徳川・織田・・・・・・大国の狭間で一族を守った女性がいた。
戦国時代、今川氏の支配下に置かれた井伊氏は、戦国の動乱の中で次つぎと男子がいなくなる。一族存亡の危機に瀕するなか、幼い直政の後見人として困難に立ち向かい、
直政の時代の井伊家再興につなげた女性がいた。本書の主人公・次郎法師(井伊直虎)である。彼女はなぜ、女性の名、尼の名で表に出なかったのか?井伊家再興に向けてどのような役割を果たしたのか?

井伊直虎 女領主・山の民・悪党 」夏目琢史 著(講談社

母系制社会から男性中心の徳川幕府へ。自然から都市民たちの文明へ。仏神の力を借りたカリスマから、異端視される存在へ―。遠州の山里を生きた直虎は、消えゆく中世的世界の象徴だった!

井伊直虎と戦国の女城主たち」楠戸義昭 著(河出書房新社

大河ドラマの主人公直虎と、信長の叔母、立花宗茂の妻、光秀の妻ら、戦国の女城主14人の生涯を描く。

「戦国の尼城主 井伊直虎

大河ドラマ主人公。桶狭間の戦い後、女城主として井伊家が徳川譜代を代表する存在となる礎を築いた次郎法師直虎の生涯を描く傑作小説

井伊直虎 聖水の守護者」童門冬二 著(成美堂出版

 

井伊直虎 (歴史新書y)

井伊直虎 (歴史新書y)

 
井伊直虎 女領主・山の民・悪党 (講談社現代新書)

井伊直虎 女領主・山の民・悪党 (講談社現代新書)

 
井伊直虎と戦国の女城主たち (河出文庫 く 11-3)

井伊直虎と戦国の女城主たち (河出文庫 く 11-3)

 
戦国の尼城主 井伊直虎 (河出文庫)

戦国の尼城主 井伊直虎 (河出文庫)

 
井伊直虎 聖水の守護者 (成美文庫 ど- 1-16)
 

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「女城主・井伊直虎」楠戸義昭 著(PHP研究所

 徳川家臣で最大の大名となった井伊直政。その栄光の影には、直政の養母でありながら“男”として生き、家を守り抜いた井伊直虎がいた。しかし、彼女の史料は極めて少なく、井伊家の系図にすら名がない。はたして彼女は何者か?その過酷ながらも美しき生涯を、現地取材と史料から解き明かした。写真・図版・地図約90点と、「特別史跡ガイド」が付いた決定版。文庫書き下ろし。

「おんな領主 井伊直虎」渡邊大門 著(KADOKAWA

戦国時代に男の名で家督を継いだ女性、遠江井伊家の当主・井伊直虎。戦と謀略で親族を失い、残された跡取り娘が乱世に立ち向かう。駿河の今川、甲斐の武田、三河の徳川と3方を囲まれながら、直虎は許嫁が残した跡取りを守って生き抜き、井伊家発展の礎を築いた。2017年大河ドラマで話題の女領主のすべてがわかる1冊!

女城主・井伊直虎 (PHP文庫)

女城主・井伊直虎 (PHP文庫)

 
おんな領主 井伊直虎 (中経の文庫)

おんな領主 井伊直虎 (中経の文庫)

 

 

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「剣と紅 戦国の女領主・井伊直虎高殿円 著(文藝春秋

「紅はいらぬ、剣を持て」井伊家二十二代目当主直盛の娘・直虎は、言うが早いか、強引に結婚を迫る相手の腰から刀を抜き取り己の髪を切り落とした―。のちの徳川四天王、「井伊の赤備え」で武勲を誇った井伊直政の養母にして、遠州錯乱の時代に一命を賭して井伊家を守り抜いた傑女の、比類なき激動の人生。

 

史実から入るのならば全巻まんべんなく読み比べる楽しみが、エンタメとして楽しむのならばネタバレと両天秤にかけながら小説およびガイドを開くなど、これだけの本が出ているわけですからよりどりみどりです。でも多すぎると何を選んだらいいかまょっているうちに読んだ気になっておなかいっぱいになってしまうこともあるので、要注意です。「えいやっ」と手に取った本を突破口に走り出すのもいいかもしれません。