本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

空撮の指南書・仕事の流儀

今夜の「プロフェッショナル 仕事の流儀」で無人航空機「ドローン」のパイロットが登場します。その話を聞いた書店員は大急ぎでドローン関連の書籍の面陳をはじめました。


 

「DJIのドローンで今すぐいろんな物を空撮しよう! 仕事にも遊びにも使える!」セキド 著( 秀和システム

 

ニュースや放送番組の制作には空撮は欠かせません。放送局では事件事故に対応するため、航空会社と年間契約を結び、ヘリコプターを使った撮影を行っています。私も昭和の頃中日本航空のヘリに同乗し撮影を行った思い出があります。

ヘリ空撮はちょっとスリリングな経験です。現場まで空中を移動するため移動はラクなのですが、ちょっとした気流の乱れでジェットコースター気分が味わえます。

 

プロペラ音が大きいので、搭乗する際はヘッドホンとマイクがついたヘルメットをかぶります。通話でカメラマンに撮影ポイントを指示するわけです。撮影の際は片面だけ窓を開けます。両面開けると気流が乱れ事故につながるためです。下げられる高度は航空法上決まっている上、搭乗中は近くに航空機や高圧線がないか常に気を配らなくてはなりません。ハイビジョンが搭乗した頃になって、機体の下に固定する三軸防振台という装置が登場しましたが、それまでは重いカメラを担いでの撮影でした。ヘリの単価も高かったことから、ドローンの登場で制作費の削減にもつながったのではないでしょうか。

さて、便利なドローンも、自分の手足のように扱えるパイロットは少なく国内に100人ほどしかいないそうです。5月には養成所ができるそうですが、技術者不足は否めません。

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番組主人公の請川博一(うけがわ ひろいち)*1さんは、プロ操縦の草分けのひとり、番組では、タイヤのプロモーション撮影の仕事に密着。時速40キロで走るタイヤを接近かつ低空飛行のドローンでピッタリとらえ、急上昇させて雪原の広い風景につなげるという「究極のワンカット」が披露されるのだそうです。

 

「日本ドローンアカデミー」なるドローン操縦者養成スクールが開講

日本ドローンアカデミー(JDA)|ドローン操縦者養成スクール

 

*1:1961年生まれ。北海道・旭川市に拠点を置くドローンパイロット。有限会社 「Rave Project」代表取締役ラジコンヘリコプター空撮歴30年。大手広告代理店、国内プロダクション、放送局、国土交通省などの業務を中心に年間250件近くの空撮を続ける。