リクシル出版のフェアが始まりました。数も少なく、本自体も比較的コンパクトなブックレットなので入り口脇に机を置いて展示します。
「ブルーノ・タウトの工芸 -ニッポンに遺したデザイン-」
ドイツ表現主義の建築家として知られるブルーノ・タウト。建築の仕事では恵まれなかったタウトは、代わりに数多くの工芸品を日本に遺しました。デザインの工芸品を、益永研司氏の撮りおろしの図版でたっぷりと紹介します。タウトの建築になぞらえて、鮮やかな色彩空間で捉えた工芸品の数々は、これまでとは違う新たな表情を醸し出します。また、日本で唯一の弟子とも呼ばれた故水原徳言氏が記した文章を、当時の記録写真や解説を交え掲載、タウトの日本滞在時の素顔や実情を細かく伝えます。
ブルーノ・タウトの工芸―ニッポンに遺したデザイン (LIXIL BOOKLET)
- 作者: 庄子晃子
- 出版社/メーカー: LIXIL出版
- 発売日: 2014/01
- メディア: 大型本
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「小さな骨の動物園」
カメやウサギ、モグラ、コウモリ、ペンギン、サルといった身近な動物の骨のみを展示している展覧会で、「身近な動物の骨の美しさや面白さを紹介しながら、生態ごとにあらわれた機能やデザインの違いなど様々な視点から骨の魅力を考察します。
アートのように感じられる小動物の骨格写真が印象的です。
生物固有のフォルムをもった骨の数々。
- 作者: 盛口満,西澤真樹子,相川稔,安田守,安部みき子,瀬戸山玄,建築・都市ワークショップ,石黒知子
- 出版社/メーカー: INAXo
- 発売日: 2005/12/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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建築家が遺した工芸品。生物のフォルムを形作る骨格標本の世界・・・ここまでは建築とデザインのつながりが理解できますが、「石はきれい、石は不思議 -津軽・石の旅-」になるとより深い話に移るような気がします。
海辺や川原などで静かに個性を輝かせる多様な石たち、そして、津軽の地で長年にわたる石拾いの達人らによる石コレクションをとおして津軽の石の魅力に迫りながら、石と人との関わりやその成り立ちなどさまざまな視点から石の世界を巡る。
デザインとはいったい何でしょうか。「かたちを美しくするための仕事」「ステキなイメージを絵に描く仕事」・・・単にカッコいい、あるいは美しい製品を見て「いいデザインだ」ととらえると本質を見落としてしまいかねません。
「デザインは、物事をシンプルに、わかりやすく、使いやすく、安全にするための創造的ヒントである」 と定義すると出版社の狙いが見えてきます。
デザインにとって大切なことは、物事がどうあるべきかということです。どうあるべきか考えるためには情報を集め、分析し、創造へとつなげてゆかなければなりません。
建築は論理により成り立つことからデザインとなじむのです。
一方、建築の世界は計算をする人、デザインをする人、インテリアをつくる人と縦割り分断がすすみ、人間のことを考える余裕がなくなったという声が上がり始めています。バラバラにされた断片をつなぎ直そうという建築家の声が上がり始めています。
建築を支えるものの考え方を多角的に見てみよう、感じてみようというのが狙いなのかもしれません。
キノコは植物でも動物でもなく、菌類という微生物です。4億年前から活動しているキノコですが、現在も科学的に解明されていないことも多く、それゆえその存在の虜になる人は少なくないと言います。 「考えるキノコ」
考えるキノコ 摩訶不思議ワールド (LIXIL BOOKLET)
- 作者: 飯沢耕太郎,大舘一夫,佐久間大輔,吹春俊光,石黒知子,杉原正樹,久田浩司
- 出版社/メーカー: LIXIL出版
- 発売日: 2012/10/01
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神楽の宝庫といわれる九州・高千穂。自然とそこに生きる人々との申請で密接な関わりを紹介する「山と森と精霊」
山と森の精霊 高千穂・椎葉・米良の神楽 (LIXIL BOOKLET)
- 作者: 高見乾司,中沢新一,鈴木正崇,LIXILギャラリー企画委員会,住友和子編集室,村松寿満子,白石ちえこ
- 出版社/メーカー: LIXIL出版
- 発売日: 2012/09/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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幅広い視点から建築の未来を考えていく上で、押さえておきたいブックレットです。