本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

玄人好みのコミックス

ひきつづきコミックの話題から

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書籍扱いのマンガ本はこの書店の客層に重なる部分があります。サブカルチャーの世界でホネのある本を出版し続けているのが太田出版です。この出版社、かなり個性的すぎる過去を持っているので扱う書店も腰を据えてかからなければなりません。数ある本のなかから棚を作ってみたと書店員はいいます。イチオシの作品を4点挙げて貰いました。

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「敗戦悲劇」のぞゑのぶひさ 著

70年経っても、まだ戦争は終わっていない。そして、戦争となってしまえば、どんな残虐なことも平気で行われてしまう。そのことをぜったいに忘れてはならないし、そのことを想像することをけっして止めてはならない。日本漫画家協会賞大賞と第11回手塚治虫文化賞新生賞をダブルで受賞した作家の受賞後第一作。

「超動力蒙古大襲来」駕籠真太郎

13世紀 モンゴル帝国、15世紀 大航海時代、18世紀 産業革命、20世紀 第一次世界大戦大恐慌。かつてこの世界には“道具として使用される巨人"が存在し、歴史の変わり目で重要な役割を果たしていた――。「文明」と「動力」の奏でる暗黒シンフォニー。
鬼才渾身の疑似歴史超大作!

「どうにかなる日々 新装版 ピンク」志村貴子

どうしようもないほど痛くて限りなく愛しいあの日々から愛をこめて。物語の魔術師、志村貴子が紡ぐ傑作エロティック・オムニバス!

「パンティストッキングのような空の下」うめざわしゅん 著

不世出の天才、うめざわしゅん。2001年~2015年にわたる傑作読み切りを9編収録。
心を抉る漫画表現の到達点。