「足元の小宇宙 絵本作家と見つける生命のドラマ」で絵本作家の甲斐信枝*1さんが紹介されたこともあって、書店には著作の照会が数多く寄せられています。
甲斐さんの著作はやや前に出版されていて、さらに絵本作品が多いので、この書店ではお取り寄せ扱いになります。
85歳の甲斐信枝さんは現役の絵本作家。雑草の美しさにひかれ草花を描き続けて60年以上。代表作「雑草のくらし」は30年を超えるロングセラーだ。草をかき分け、地面に寝転がって、同じ目線になって植物と会話する。ノゲシがタネを飛び散らす様子を“綿毛の舞い舞い”と呼び「草がおいでおいでするから永久に追いかける」という。京都・嵯峨野の里山で甲斐さんのまなざしを通して植物の驚きの営みを見つめる
甲斐さんの著作を数多く扱っているのは福音館書店です。福音館書店では未就学児童(5~6歳)を対象とした月刊誌「こどものとも」を発行しています。甲斐さんの最新作は1993年9月号の「くすのきとあおばずく」*2です。
あるお寺の境内に立つ、枯れ枝だらけで幹にもうろができているクスノキの老木は、小鳥や蝶にもバカにされ、くやしい思いをしていました。ところがある日、2羽の鳥がその木で暮らしはじめ、うろの中で卵を三つ生んだのです。やがて生まれた雛の成長を見守るクスノキは幸せでした。けれども雛が大きく育った秋の終わり、そのアオバズクの親子は飛びたっていったのです。
福音館書店は子ども向けの本を数多く出版しています。
http://www.fukuinkan.co.jp/magazinedetail.php?maga_id=4
復刻版も出版されています。
こどものとも復刻版(51号〜100号)
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こどものとも700号記念コレクション20(全10巻)(上)
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「こどものとも」も0~2歳児向け、年少、年中向けと4種類ありますが、福音館では「かがくのとも」という月刊誌も出しています。
甲斐さんが描いたような、身近な自然を題材にした絵本は「かがくのとも」シリーズでも数多く出されています。作家さんも広野多珂子さんやたかはしきよしさん、石森愛彦さんなど観察眼や画力に定評のある作家さんが登場するので、大人が見てもたのしいシリーズです。(ねだんもおてごろ)
雑草のくらし [ 甲斐信枝 ]
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ざっそう [ 甲斐信枝 ]
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小さな生きものたちの不思議なくらし [ 甲斐信枝 ]
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