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本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

「ふつうの本には飽きた」という方へ、ぜひおすすめしたい【宣伝文より引用】本

さながら異種格闘技を思い浮かべる知識とビジュアルの競演です。ネット世代向にページをめくらせるには「掴み」が大切です。

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「LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方」麻生羽呂、篠原かをり 著(文響社)

この本は、「生き物」をテーマにしたビジネス書です。私たち人間は高い知能を持っていますが、その生き方は極めて不安定。他の動物たちと比べ、「定まっていません」。では、他の生き物たちは、どのような戦略で生き残ってきたのか? 人間の知らない生き方から、「より人間らしい生き残り戦略」を学ぼう! という作品です。

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たとえば、

・イルカがジャンプをする3つの理由
・人間に決して迎合しないネコは、いつも何を考えているのか?
・実は「アフリカ最強」の生物、キリンの知られざる生態から学べること
カピバラが、「草原の支配者」と呼ばれる理由とは
ナマケモノが実践しているお釈迦さまのような生き方
・「おごれる者は久からず」を地でいく、ハダカデバネズミの下克上社会
・ウシが「偶数」で飼われている理由

……などなど、全20種類の動物たちを引き合いに、膨大な知識を漫画+密度の濃い解説で紹介していきます。

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今作を手がけたのは、週刊少年サンデーで「今際の国のアリス」(全18巻)を連載した奇才漫画家・麻生羽呂氏。高い画力と、深い洞察を武器に、非常にテンポよく、しかし深みのある世界を演出してくれます。

一方、原案としてネタ提供・また解説パートを執筆したのは、生物学の天才、篠原かをり氏。生物学偏差値105を記録した驚異の知識量を武器に、2016年10月放送の「Qさま!!」で初出場・初優勝を果たした才女です。

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生物学で、漫画で、なぜにビジネス書?
それは、読んでいただければわかります。

種としてはるかに「先輩」である動物から学ぶべきことが多々あり、あらゆる世界に共通する「普遍の道理」があるのです。

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絵でわかる、執筆者が才女(それも若い)、テーマが動物・・・それも人生行路にオーバーラップする「生き残り戦略」がキーワード。これなら時間をかけずに読めそう。著者はと、篠原かをり氏のツイッターを見ると、フランクなツイートに垣根を外されたような気分になります。しかし、過去ログまでたどり読むうちに、世代の持つ閉塞的な危機感が伝わってきます。