ブルータス「危険な読書」で紹介された危険を取り扱う書店。一番危なかった本とは何か書店員に聞きました。
「タコシェ」*1中野区中野5-52-15中野ブロードウェイ3階。作家持ち込みの本も販売。
店主の中山弓さんが2016年に虜になったのが「HERE」リチャード・マグワイア 著でした。何度読み返しても新たな感慨に浸れる本だそうです。
「HERE」リチャード・マグワイア 著(国書刊行会)
今まで誰も読んだことがない文学
誰も見たことがないアート
まったく新しい哲学
がここにある
窓と作りつけの暖炉のほかには何もない部屋、左上には2014年という数字。ページをめくると、1957・1942・2007……と様々な年代の同じ空間が現れ、さらに異なった年代の断片が共存・混在していく。そして紀元前30億50万年から22175年まで、ある家族の記憶の数々が地球の歴史と一体となって圧倒的なビジュアルで奏でられていく――リチャード・マグワイア『ヒア』はある部屋の一角の物語であり、地球の黎明期から遥かな未来まで、この空間で起こる無数の出来事の物語である。
コミック形式の画期的なヴィジョンの完成形として、このジャンルの最大の発明家の一人が送りだす、まったく新しい文学、究極のグラフィック・ノヴェル/アート・ブック、そして深遠なる哲学の書にして驚異の書物がついに登場! *日本版特別附録:1989年オリジナル版・2000年版「ヒア」と、クリス・ウェアのエッセイなどを収録。
「約20年前に描いた6ページの雑記記事を一つの作品に発展させた作者の姿勢や器量に感動です。一生モノの本と出会えた気がします」 中山弓さん
https://mobile.twitter.com/MasatoHARA/status/809352171116318720
原正人(バンド・デシネ翻訳) @MasatoHARA
「極限の表現 死刑囚が描く―年報・死刑廃止」年報死刑廃止編集委員会 編(インパクト出版会)
特集・ 極限の表現 死刑囚が描く
〈悪人〉を愛する 死刑囚と交流して60年 加賀乙彦(聞き手・太田昌国)
アールブリュトと死刑囚の絵画展
鞆の津ミュージアム 櫛野展正
枠を越え、埋め尽くす
大道寺幸子基金絵画作品八年の歩み 北川フラム
響野湾子詩歌句作品集 池田浩士選
応募詩歌句作品アンソロジー
西山省三、後藤良次、音音、林眞須美
大道寺幸子基金表現展 小説・自伝・エッセイ全受賞作紹介
応募資格は死刑囚、そしてその表現
第八回「大道寺幸子基金・死刑囚表現展」 川村湊
死刑映画を観る 中村一成
閉ざされた空間からの、精神の出口を求めて 大道寺将司
「報道される”犯人”というイメージとは別の顔が垣間見られます。尋常ではない集中力や美的感覚が見て取れたりするので、眺め返すたびにドキッとします」
「かなわない」植本一子 著(タバブックス)
2014年に著者が自費出版した同名冊子を中心に、『働けECD〜わたしの育児混沌記』後5年間の日記と散文で構成。震災直後の不安を抱きながらの生活、育児に対する葛藤、世間的な常識のなかでの生きづらさ、新しい恋愛。ありのままに、淡々と書き続けられた日々は圧倒的な筆致で読む者の心を打つ。稀有な才能を持つ書き手の注目作です。
写真家の著者が結婚、家族、愛への苦悩を綴ったエッセイ。「自分の打算とか弱さとか、本当なら隠したい気持ちを書いてしまう誠実さがすごい」