Twitterユーザーがその年の個人的なベストマンガをハッシュタグ付きで呟いて共有するのが毎年年末に開かれる「#俺マン」です。マンガ情報サイト「ネルヤ」が2011年から始めたものですが、宝島社のランキング「このマンガがすごい!」とは違う視点で評価される作品もあり目が離せません。いわば「個人票」対「出版+書店連合」の代理戦争みたいなものかもしれません。
「俺マン」とは「俺マンガ大賞」を略して生まれた名称で、選定基準も参加資格もない、自分の独断と偏見でこの1年読んだマンガから面白かった作品を選ぶ、超個人的年間ベスト企画です。2011年末にスタートし、昨年2015年には総投票数6561票、総タイトル数1974作が寄せられる企画に成長しました。俺マンについて – #俺マン2016 特設サイト
「私の少年」「コオリオニ」「あげくの果てのカノン」「推しが武道館いってくれたら死ぬ」などここだけのタイトルも発見できます。というのも、元々Webで投稿されていた作品などが得票することも増えているので、「最近発売されたマンガや、発売前の作品で何か面白そうなものは無いかな」という時に「俺マン」の集計結果は参考になるのだそうです。
- 1「私の少年」高野ひと深 著(ふゅーじょんぷろだくと)
- 2「コオリオニ」梶本レイカ 著(ふゅーじょんぷろだくと)
- 3「金の国 水の国」岩本ナオ 著(小学館)
- 4「ファイアパンチ」藤本タツキ 著(集英社)
- 5「兎が二匹」山うた 著(新潮社)
- 6「レイリ」岩明均 原作、室井大資 著(秋田書店)
- 7「波よ聞いてくれ」沙村広明 著(講談社)
- 8「あげくの果てのカノン」米代恭 著(小学館)
- 9「推しが武道館いってくれたら死ぬ」平尾アウリ 著(徳間書店)
- 9「ゴールデンカムイ」野田サトル 著(集英社)
1「私の少年」高野ひと深 著(ふゅーじょんぷろだくと)
スポーツメーカーに勤める30歳、多和田聡子は夜の公園で12歳の美しい少年、早見真修と出会う。元恋人からの残酷な仕打ち、家族の高圧と無関心。それぞれが抱える孤独に触れた二人は互いを必要なものと感じていく。この感情は母性? それとも――。
2「コオリオニ」梶本レイカ 著(ふゅーじょんぷろだくと)
1990年代、警察庁は相次ぐ拳銃事件の対策として全国的な銃器摘発キャンペーンを始める。全国の警察は厳しいノルマを設けられ、それをこなす為に警察がヤクザと手を組むという点数稼ぎのデキレースが横行した。そんな中にエースと呼ばれる男・鬼戸圭輔(きど けいすけ)はいた。彼は何人もの犯罪者を情報提供者として飼い、北海道警察の中で一際多くの拳銃を"摘発"していった。そして彼は自分の運命である誠凛会(せいりんかい)の幹部・八敷 翔(やしき しょう)に出逢ってしまう。より大きい山を当てるために鬼戸は柏組(かしわぐみ)の武器庫に目を付け、八敷を潜入捜査に誘う。八敷は薬の密輸入を目溢しすることを条件に鬼戸と組む。二人は甘美な成功を期待して潜入捜査に乗り込むが――。男達が自らの欲望の果てに見た景色とはなんだったのか。息を吐かせぬ展開で描く渾身のサスペンスBL。
3「金の国 水の国」岩本ナオ 著(小学館)
昔々、隣り合う仲の悪い国がありました。
毎日毎日、つまらないことでいがみ合い、
とうとう犬のうんこの片づけの件で戦争になってしまい
慌てて仲裁に入った神様は2つの国の族長に言いました。
A国は国で一番美しい娘をB国に嫁にやり
B国は国で一番賢い若者をA国に婿にやりなさい―――
そんな中、A国の姫・サーラはB国の青年と偶然出会い…!?
「町でうわさの天狗の子」の岩本ナオが292Pのボリュームで贈る、おとぎ嫁婿ものがたり。
4「ファイアパンチ」藤本タツキ 著(集英社)
『氷の魔女』によって世界は雪と飢餓と狂気に覆われ、凍えた民は炎を求めた──。再生能力の祝福を持つ少年アグニと妹のルナ、身寄りのない兄妹を待ち受ける非情な運命とは…!? 衝戟のダークファンタジー、開幕!!
5「兎が二匹」山うた 著(新潮社)
不老不死の女性すずと、彼女に寄り添い生きることを望む青年サク。だが想いが深まるほど、二人はすれ違っていく。さみしゅうて死にたくなる愛の物語。
6「レイリ」岩明均 原作、室井大資 著(秋田書店)
覇権を争う武田と織田の死闘! 衝撃の出会いがレイリを戦国の大河に引きずり込んでゆく!
7「波よ聞いてくれ」沙村広明 著(講談社)
舞台は北海道サッポロ。主人公の鼓田ミナレは酒場で知り合ったラジオ局員にグチまじりに失恋トークを披露する。すると翌日、録音されていたトークがラジオの生放送で流されてしまった。激高したミナレはラジオ局に突撃するも、ディレクターの口車に乗せられアドリブで自身の恋愛観を叫ぶハメに。この縁でラジオ業界から勧誘されるミナレを中心に、個性あふれる面々の人生が激しく動き出す。まさに、波よ聞いてくれ、なのだ!
8「あげくの果てのカノン」米代恭 著(小学館)
世界が崩壊しても、片想いは終わらない。
高月(こうづき)かのん、23歳。高校時代からストーカー的に想いを寄せる境(さかい)先輩と、アルバイト先の喫茶店で再会を果たす。でも、いけない。先輩は世界の英雄で、そして他の人のモノだから。ストーカー気質メンヘラ女子の痛すぎる恋に、共感の嵐です!
9「推しが武道館いってくれたら死ぬ」平尾アウリ 著(徳間書店)
古参にして唯一の舞菜ヲタ「えりぴよ」。収入のすべてを舞菜に貢ぎ、自分は常に高校時代の赤ジャージ。舞菜への愛で鼻血が出てしまう…伝説の女。「推しが武道館ライブまで駆け上がってくれたら…自分は死んでもいい」そこまで深い愛をアイドルに注ぐファンの想いが報われる日は来るのか!?『まんがの作り方』の平尾アウリ最新作は「アイドルとファンの百合」。アイドルヲタあるあるネタ満載のめちゃめちゃ楽しい作品ですが、裏テーマは「純愛」です!
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9「ゴールデンカムイ」野田サトル 著(集英社)
『不死身の杉元』日露戦争での鬼神の如き武功から、そう謳われた兵士は、ある目的の為に大金を欲し、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れる。そこにはアイヌが隠した莫大な埋蔵金への手掛かりが!? 立ち塞がる圧倒的な大自然と凶悪な死刑囚。そして、アイヌの少女、エゾ狼との出逢い。『黄金を巡る生存競争』
ゴールデンカムイ 9 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 野田サトル
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2016/12/19
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