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本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

月刊「ニューメディア」別冊の2冊が大売れしています。

一般書店にはほぼ絶対といっていいほど見当たらないのに、放送局で売れている本。

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「IPライブ伝送制作システムの解説書」

http://www.newww-media.co.jp/images/iplivebookbnr.jpg

主要IPライブ伝送技術提案と標準規格、国際動向、導入事例、構築課題など(筆者敬称略)
● IPライブ伝送技術規格の国際動向 パナソニック鈴木淳
● 規格「SMPTE 2022」の概要 メディアグローバルリンクス:中村和則
● 注目されるPTPの解説 メディアグローバルリンクス:清水剛
● 提案 AIMS(Alliance for IP Media Solutions) 提唱社:AIMS
● 提案 IP Live / Network Media Interface(NMI) 提唱社:ソニー
● 提案 IP-VRS(IP Video Router System) 提唱社:メディアグローバルリンクス
● 提案 NDI (Network Device Interface) 提唱社:NewTek
● AIMSマーケティング活動「5技術団体が協業デモ」 パナソニック:宮沢哲也
● 中京テレビ「世界初 ST2022-6/7による回線センター」 月刊ニューメディア編集部
● ブラジルのTV Globo「4K IP中継車を製作」 ソニービジネスソリューションズ:小貝 肇
● IPライブ伝送制作システム構築の課題とアプローチ 朋栄:和田雅徳

 

HDR制作の解説書」 

http://www.newww-media.co.jp/images/hdrsbookbnr.jpg

最新、注目12例 4K・8K/HDRコンテンツの制作報告(筆者敬称略)
NHK精霊の守り人』 重永明義
Netflix『火花』 Netflix宮川遙、IMAGICA清野晶宏
ポリゴン・ピクチュアズシドニアの騎士』『シドニアの騎士 第九惑星戦役』 石丸健二
NTTぷらら長崎ランタンフェスティバル』『 Red Bull X-Fighters~』 須賀田大・朝川大輔
朝日放送(ABC)『夏の甲子園 ライブ中継』 宇佐美貴士
JVCケンウッド・ビデオテック『川井郁子15周年コンサート』 森俊文
毎日放送MBS)『泉涌寺音舞台』 露口三郎
● 静岡朝日(SATV)・長野朝日(abn)・北陸朝日(HAB)・新潟テレビ21(UX)・名古屋テレビ(メ~テレ)『ブロック5局共同制作 さくら』 メーテレ長田圭介
立教大学『4Kでよみがえる浮世絵2』 佐藤一彦
ソニーPCL『UHD BD 宮古島 癒やしのビーチ』 諏佐佳紀
NHKメディアテクノロジー「HDR特性の実測値など報告」 村上篤史
IMAGICA+ROBOT『8K/HDRファンタジー LUNA』 ROBOT諸石治之

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版元は株式会社ニューメディア。月刊誌「ニューメディア」の発行や「ニューメディア・ブックス」シリーズなどIT業界から高い信頼を得ている専門書籍の出版、セミナーの開催などを行っている出版社です。月刊ニューメディア | 会社案内

前者、ピンクの本は、テレビの中継技術の革命ともいわれるインターネット中継をまとめたもの。視聴者から見るとなじみの薄い映像の伝送手段について最新情報をまとめています。簡単に言うと、数年前までは、映像の生中継は通信衛星や専用回線を使って行っていたため、非常にコストのかかるものでした。ところがインターネット環境の急速な進歩により、映像の中継にかかるコストが急速に安くなっています。放送局の中でも「フレッツ光」などのインターネット公衆網を使ってライブ中継イベントを行うケースが増えています。この変化がなにをもたらすのかまとめた本です。

放送局が高いコストを払わなければ実現しなかった生中継が変わるとどうなるのでしょうか。素人考えでも、ライブに価値がある空間に置かれる中継カメラが増えるでしょう。ユーチューブのライブ版が出てくるでしょう。火山の火口とか、絶景のビューポイントなどは席料を取って映像配信するかもとれません。街中に張り巡らされている監視カメラもビジネスの対象となるかもしれません。

 

後者 「HDR制作解説書」は映像コンテンツの制作者の飯の種になる技術を解説した本です。HDRとは「High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)」の頭文字を取った、映像に記録できる明るさ情報(輝度)のレンジを拡大する技術です。f:id:tanazashi:20170501170841j:plainたとえば太陽光やネオンなどのまぶしさをテレビ画面に映し出すとまぶしさがありませんが、画面から発する明るさ(輝度)を高めることで、現実さながらの光の世界が視聴者に届く技術です。

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2冊とも一般書店で見かけることはほとんどありません。それどころか、ネット上で買おうにもアマゾンや楽天の書籍カタログに掲載されていません。つまり書店でなければ手に取って読めない本です。入荷したとたんに売れるので、ちょっとした「特需」。たまに一般書店にはない売れ方をする本が現れることがあるのがこの書店の面白いところです。