ランキングです
- 1「「男はつらいよ」を旅する」川本三郎 著(新潮社)
- 2「夫・車谷長吉」高橋順子 著(文藝春秋)
- 3「わがクラシック・スターたち 本音を申せば」小林信彦 著(文藝春秋)
- 4「共謀罪の何が問題か」高山佳奈子 著(岩波書店)
- 5「P+D BOOKS 小説 阿佐田哲也」色川武大 著(小学館)
- 6「捨てられないTシャツ」都築響一 著(筑摩書房)
- 7「ホサナ」町田康 著(講談社)
- 8「夏目漱石解体全書」香日ゆら 著(河出書房新社)
- 9「箸もてば」石田千*1 著(新講社)
- 10「老いの荷風」川本三郎 著(白水社)
1「「男はつらいよ」を旅する」川本三郎 著(新潮社)
西行や種田山頭火のように放浪者であり、鴨長明や尾崎放哉や永井荷風のように単独者であった車寅次郎。すぐ恋に落ち、奮闘努力するもズッコケ続きで、高倉健の演じる役とは対照的な男―。なぜ、彼はかくも日本人を惹きつけるのか?リアルタイムで「男はつらいよ」全作品を見続けた著者もまた旅に出て、現代ニッポンのすみずみで見つけたものとは。寅さんの跡を辿って“失われた日本”を描き出すシネマ紀行文。
2「夫・車谷長吉」高橋順子 著(文藝春秋)
十一通の絵手紙をもらったのが最初だった。直木賞受賞、強迫神経症、お遍路、不意の死別。異色の私小説作家を支えぬいた詩人の回想。
「阿呆になることが一番よいのです。あなたは小利口な人です」朝日新聞で連載した「悩みのるつぼ」で知られる作家、俳人の車谷長吉(くるまたに ちょうきつ、1945~2015年)の本。早速重版もかかったようです。
3「わがクラシック・スターたち 本音を申せば」小林信彦 著(文藝春秋)
すぐれた人々が、なぜすぐれているか―若い人はもう知らない。いま見ても輝いている名優たち。テレビやラジオを盛んにした昭和30年代の良き友人たち。とっておきのエピソードで綴った2016年のクロニクル。「週刊文春」好評連載単行本化第19弾。
4「共謀罪の何が問題か」高山佳奈子 著(岩波書店)
犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」。危険性を指摘され、国会で三度廃案になった法案が装いを変え、「テロ等準備罪」の呼び名で新設されようとしている。しかし、この立法は犯罪対策にとって不要であるばかりでなく、市民生活に重大な制約をもたらすものだ。第一線で活躍する刑事法の研究者が数々の問題点・矛盾点を指摘する。
5「P+D BOOKS 小説 阿佐田哲也」色川武大 著(小学館)
「奴とは、ばくち打ちであり、ばくち打ちの奥に至らんと五十年もすごしてきたような、顔をしている人物である」―色川武大は“阿佐田哲也”を冒頭でこう評している。阿佐田哲也なるばくち打ちは『麻雀放浪記』を書き、麻雀新撰組などを結成して世間を煙に巻いた。色川武大名義では『離婚』で直木賞を受賞した作家が、虚にして実、実にして虚の“阿佐田哲也”の素顔に迫った異色作。
6「捨てられないTシャツ」都築響一 著(筑摩書房)
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。
7「ホサナ」町田康 著(講談社)
愛犬家が集うバーベキューパーティーが、全ての始まりだった。私と私の犬は、いつしか不条理な世界に巻き込まれていく。栄光と救済。呪詛と祈り。迷える民にもたらされた現代の超約聖書。私たちを救ってください。人間の根源を問う傑作大長編小説。
8「夏目漱石解体全書」香日ゆら 著(河出書房新社)
漱石大好きマンガ家・香日ゆらが好き勝手に送る決定版漱石ガイド。
生涯や作品、東京の漱石ゆかりの地、全国の記念館、漱石をめぐる人々、初版本装幀など、
豊富なイラストやマンガで紹介!
9「箸もてば」石田千*1 著(新講社)
年々歳々、食相い似たり、年々歳々、人同じからず。
時のうつろい、四季のうつりかわりととも自然の恵みとどう出合い、どう調理し、食べ、そして飲んだか。
飲食は命を養い、心を支える。食べものへの思い、そして杯を手にすれば、思いおこすあの人たちの声、姿、気配。
生まれたばかりのような繊細なことばで語られる、飲食をめぐる珠玉の掌篇集。
10「老いの荷風」川本三郎 著(白水社)
『濹東綺譚』以降の第二次大戦前後、世相の混乱期に直面した60~70代を丹念に検証しながら、諸作品や人間関係を中心に新たな荷風像に迫る力作。