宗教改革、
大航海時代という世界史の転換期、日本はその影響をどう受けたのか?
バスク生まれのザビエルは、
カトリック改革派として、アジア底辺層への布教に乗り出す。その活動は日本にも及ぶ。ザビエルら宣教師たちは、
ハンセン病患者を救済し、被差別民へも布教の手を差し伸べる…。やがて
徳川幕府による禁制は身分差別強化のもととなる。しかし、その後も二百数十年にわたり
キリシタン信仰は地下水脈のように受け継がれていった。差別問題をアジア思想史レベルでとらえ続けた
沖浦和光が取組んだ最後の著作。