「極端のすすめ: やることは徹底的にやる、やらないことは徹底的にやらない」安井元康 著(草思社)
最近の自己啓発書の流れを見て感じるのが、自分の棚おろしというキーワードです。
自分が何に興味を持っているのか、何に強いのかを掘り下げて、その専門性を武器に生きてゆけという論調です。
その背景にあるのがAIに代表される情報化社会の到来です。
遠からぬ将来、知識を売り物にする職業はAIに置き換わると言われます。
医師や弁護士など社会的地位の高い職業ですら例外ではありません。
膨大な診察結果や、過去の判例を分析する作業はAIに置き換わっていくからです。
生き残っていくために欠かせないのが専門性であるというのです。
そのために何をすべきか、自己啓発書は様々な方法論を提案してくれます。
しかし、その軸を貫くテーマはどれも「自分を棚卸してプロフェッショナルをめざせ」としか言っていないような気がします。
極端のすすめ: やることは徹底的にやる、やらないことは徹底的にやらない
社会人として魅力的な人とは
「何ができるかが、はっきりしている人」
ということになります。
苦手を克服してマイナスをゼロにしても、
それがその人の売りになることはありません。
コアとなるスキルがはっきりしていることが、
その人の魅力となるのです。
(本書より)
マウスコンピューターを擁するMCJの現・社長であり、
東洋経済オンライン《非学歴エリートの熱血キャリア相談》で長年、悩める社会人のキャリア相談に答えてきた著者による
キレイごと抜きの仕事論です。
「努力」が「結果」に直結する働き方が、ここにあります。
[主な内容]
■魅力的な社会人の必須条件は「極端」であること
■「何でもできる人」は「何もできない人」と同じ
■キャリアにおける「大衆化社会」の終焉と「プロ社会」の到来
■「T字型」人間ではなく「傘型」人間をめざせ
■自分にとってしっくりくる「一流の存在」に学ぶ
■王道キャリアをめざすのが得策ではない理由
■会社の飲み会には出る必要なし
■あなたの理解者は「いても、いなくても」問題ない
■学習時間「天引き生活」のすすめ
■「なしとげるクセ」をつければマルチタスクが可能になる
■頭をフル稼働させる部分と仕組みで回す部分を見極める
■極端なオフ時間が仕事に大きなメリットをもたらす