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#安井元康「極端のすすめ: やることは徹底的にやる、やらないことは徹底的にやらない」

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「極端のすすめ: やることは徹底的にやる、やらないことは徹底的にやらない」安井元康 著(草思社

最近の自己啓発書の流れを見て感じるのが、自分の棚おろしというキーワードです。

自分が何に興味を持っているのか、何に強いのかを掘り下げて、その専門性を武器に生きてゆけという論調です。

その背景にあるのがAIに代表される情報化社会の到来です。

遠からぬ将来、知識を売り物にする職業はAIに置き換わると言われます。

医師や弁護士など社会的地位の高い職業ですら例外ではありません。

膨大な診察結果や、過去の判例を分析する作業はAIに置き換わっていくからです。

生き残っていくために欠かせないのが専門性であるというのです。

そのために何をすべきか、自己啓発書は様々な方法論を提案してくれます。

しかし、その軸を貫くテーマはどれも「自分を棚卸してプロフェッショナルをめざせ」としか言っていないような気がします。