本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

#松原タニシ「事故物件怪談 恐い間取り」

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「事故物件怪談 恐い間取り」松原タニシ*1著(二見書房)

身近な住宅街や繁華街にある「ワケあり物件」の不思議な話を、すべて間取り付きで紹介するこれまでにない怪談本です。

tocana.jp

 

www.oshimaland.co.jp

 

 

*1:1982年4月28日、兵庫県神戸市生まれ。松竹芸能所属のピン芸人
現在は「事故物件住みます芸人」として活動。2012年よりテレビ番組「北野誠のおまえら行くな。」(エンタメ~テレ)の企画により大阪で事故物件に住みはじめ、これまで大阪、千葉、東京など6軒の事故物件に住む。日本各地の心霊スポットを巡り、インターネット配信も不定期に実施。事故物件で起きる不思議な話を中心に怪談イベントや怪談企画の番組など多数出演する。CBCラジオ北野誠のズバリ」、YouTubeニコニコ生放送「おちゅーんLIVE!」などで活躍中。公式Twitterアカウント@tanishisuki

#谷口ジロー「犬を飼う そして…猫を飼う」

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「犬を飼う そして…猫を飼う」谷口ジロー 著(小学館

ウェブサイト「ほぽ日」の人気コーナーの一つに「ドコノコ」という企画があります。

元々は糸井重里さんの愛犬を日記のように写真とエッセイで紹介していたものですが、主人公の犬が年老いていくにつれ、報告が途絶えがちになりました。

代わって掲載されるようになったのが読者から寄せられた我が家のペットの写真です。

それを見ているたびに、家族よりもおそらく家族に近い位置を占めているペットの存在に心を奪われるようになりました。

愛犬や愛猫たちは生きているうちに精一杯愛想を振りまき、短い命を終えるのだと、誰かが言っていたことばを思い出しました.

 

ビジネス書ベストセラー2018.06.18

週間ダイヤモンド2018年7月7日号に掲載されたビジネス書ベストセラーです。

日販オープンネットワークウィン調べ(単行本ビジネス6月18~24日)

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1.「1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365」

2.「10年後の仕事図鑑」

3.「大人の語彙力ノート 誰からも「できる! 」と思われる」

4.「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」

5.「スタンフォード式 疲れない体」

6.「嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え」

7.「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」

8.「できる人は必ず持っている一流の気くばり力」

9.「「すぐやる人」と「やれない人」の習慣」

10.「「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書」

【ブックレビュー】エコノミスト2018年7月10日号

エコノミスト2018年7月10日号レビュー欄で照会されたビジネス書

 

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ゴールドマン・サックスM&A戦記 伝説のアドバイザーが見た企業再編の舞台裏」

「太陽を創った少年:僕はガレージの物理学者」

「権力の「背信」 「森友・加計学園問題」スクープの現場」

「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門」 

「からだが生きる瞬間 〔竹内敏晴と語りあった四日間〕」

「戦前の大金持ち」

【ブックレビュー】週間ダイヤモンド2018年7月7日号

三省堂書店岐阜店店長が選んだ ビジネス書

週間ダイヤモンド2018年7月7日号

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「経営者:日本経済生き残りをかけた闘い」

「人生を思い通りに操る 片づけの心理法則」 

「世界一ラクなお金の増やし方 #インデックス投資はじめました」

#小山奈々子、野口幸子「ジジの合鍵―雑貨屋ジジとアーティストの10年」

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ジジの合鍵―雑貨屋ジジとアーティストの10年」小山奈々子、野口幸子 著(kukui books)

奇妙な本です。

タイトルからうかがえるのは、女性二人による雑貨店経営の本のようです。

店を経営した10年と年月で括られているのは、過去形の物語なのでしょうか。

フリーランスで起業を目指す人たちが増えている時代なので、その関係の本と思って見てみると、

店を開いては閉め、開いては閉めの繰り返しで続けてきた雑貨屋さんの思い出を綴った本というところがただ者ではありません。

サイトを探り当てると、著者の略歴が見つかりました。

gg(ジジ)とはgoodgoodsの略。デザイン会社で知り合い、
一緒に独立した小山奈々子、野口幸子のユニット。

2006年8月、東京・代官山に8坪の店舗をオープン。
2年限定の月替わりショップを展開後、雑貨屋でつながったアーティストたちと
gg Lock Art Fesival を開催。横浜、長野、スウェーデン、沖縄、台湾、塩竃など
国内外で2016年までに7回開催し、ライフワークや社会貢献活動などにも
つなげている。

ジジの合鍵〜雑貨屋ジジとアーティストの10年〜[小山奈々子 野口幸子] - gg : ジジのウェブ

雑貨屋のようなギャラリーのようの「gg」ジジ。

 

存在していたのは、代官山や渋谷、恵比寿など2年間で24カ所。毎月開店して、閉店を繰り返す一ヶ月間限定のお店というところが想像力をかき立てます。

祝!デッパン(出版)『ジジの合鍵』 - THE『押忍!手芸部』

版元の「kukuibooks」は新聞社勤務ののち独立した宮脇洋さんと、マガジンハウスの編集に携わった高橋環、雪嶋恭子さんが営むちいさな出版社です。手作りの存在感が伝わってくるような気がします。

 

アートの好きな女性ユニット「ジジ(gg)」が案内するワンダーランド。 雑貨屋を皮切りに、アートフェス、動物愛護や活版印刷、地方創生などの社会問題まで活動の幅を広げてきた10年の活動の軌跡。アコースティック・デュオ「羊毛とおはな」との絆も初公開。

 

#サラ・ワイズ「塗りつぶされた町──ヴィクトリア期英国のスラムに生きる」

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「塗りつぶされた町──ヴィクトリア期英国のスラムに生きる」サラ・ワイズ 著(紀伊國屋書店

主義主張の争いを聞くと、なるほど筋は通っていると納得する反面、耳感じる違和感が残ります。

日々を坦々と生きる人たちの姿のほうが、多くのことを語ってくれます。

声高に語ることなく、人生をあるがままに受け入れる。

無名の人たちの営みを歴史の中から掘り起こしたところに意味がある本です。