文庫のベストセラーの順位が入れ替わりました。
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突然、首位に躍り出たのが写真の2冊です。
春風のように穏やかで思いやりの深い青年武士、坂崎磐音(いわね)を主人公とする佐伯泰英氏の書き下ろし長編時代小説です。完結を記念して2冊が同時発売になりました。NHKの時代劇ドラマ『陽炎の辻~居眠り磐根江戸双紙』の原作なので放送局員の関心度も上がるはずです。
累計2000万部を売り上げる国民的ベストセラーシリーズは、書店にとって「鉄板商品」です。こうしたシリーズが完結するのは書店にとっては痛手だと聞きました。
3位新登場は、湊かなえ氏の「望郷」。島に生まれ育った私たちが抱える故郷への愛と憎しみ…屈折した心が生む六つの事件。推協賞短編部門受賞作「海の星」ほか傑作全六編が入っています。
4位「悲しみのイレーヌ」ピエール・ルメートル著(文藝春秋)、5位は「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」村上 春樹著(文藝春秋)でした。