本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

映像制作関係者がターゲット

映画やドキュメンタリー美術系といったアート系の本は、客層が限られているので、そうそう部数はでません。したがって、一般書店でこの手の本を扱うのは、固定客をがっちりつかんだ骨のある書店か、財力に余裕のある大手書店になってしまいがちです。

幸い、放送局の書店は仕事として映像を扱う関係者の方々が立ち寄られることから、一般書店ではリスキーなアート本をかなり積極的に並べます。今日、書店員が通路に近い平台に並べたのは、最近出版されたアート本のトリオでした。(一般受けしなさそう・・・)

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「 漫画家の選んだ至高の映画」映画秘宝編集部・編(洋泉社

花沢健吾「『タクシードライバー』は年を取ってから、徐々にわかってきた作品です」※古屋兎丸「いろんな映像を自分に貯めこんで、情報過多にしておくことが大事なんです」 ・・・日本の誇る漫画家たち―彼らに影響を与えた、人生最高の映画体験とは?

 

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 「心霊ドキュメンタリー読本」小池壮彦 著(洋泉社

呪い、心霊、怪談、残酷―さまざまなジャンルの作品を網羅した、恐怖映像ガイド本!すべての幽霊は心霊ドキュメンタリーである!

 

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「人工地獄 現代アートと観客の政治学」 クレア・ビショップ 著(フィルムアート社)

アートと社会の関係性はいかに変化してきたか?20世紀以降の芸術史において見逃されてきた「参加」の系譜を再編集し、現代アートの最新動向を批判的に読解する。

選ぶ本は、①あまり知られていないテーマ、②内容は少し難しめ、③ちょっとひねったテーマか剛速球の内容に当てはまるものが、食いつきがいいようです。