Amazonの読み放題サービス「Kindle Unlimited」。
本サービスは月額980円(税込)で和書12万冊以上、洋書120万冊以上のKindle電子書籍が読み放題になる、新しい定額読み放題サービスです。
書籍、コミック、雑誌を含む和書12万冊、洋書120万冊以上がお手持ちのiOS/AndroidスマートフォンやタブレットKindle電子書籍リーダーやFireタブレットで読み放題に
しかし、話はそう旨くいくものでもなさそうで、昨日まで読み放題リストに上がっていたものが突然消えてしまうこともあるようです。(日本の読者から見ると、洋書が120万冊あると胸を張られても、和書の数の方が肝心だと思います)
驚いたのは、このサービスに書籍を提供していた大手出版社がクレームをつけたことです。利幅が薄くても、購読者が増えれば出版社の懐に入る利益は大きくなるはず。なのになぜかと、ことの経緯を調べると、
サービスをはじめたAmazonは、本が売れすぎたことを理由に、講談社の書籍を無料ダウンロード対象から外し、さらには同社の抗議を受けると1000タイトル以上の同社書籍すべてをサービスから削除したというから驚きです。
アマゾン側から「想定以上のダウンロードがあり、出版社に支払う予算が不足した」「このままではビジネスの継続が困難」などの説明があったとしている。出典:朝日新聞
記事を読む限り、見込みの甘さが原因にあったというのもお粗末です。訴訟に長けた欧米企業ですから契約書の片隅に小さくわかりにくい文章で、免責の一文が残されているのでしょう。出版社側も契約書をしっかり見なくてはいけません。
配信停止を巡る騒動は今に始まったことではありません。以前、別のサービスで「買ったはず」の電子書籍が配信側の都合でサービスから外され、読めなくなったという記事を見ました。紙の書籍は購入すると、購入した者の所有物になります。だから読み終わった書籍を古書店に売ったりできます。しかし、電子書籍はその書籍を読む権利を借りるにすぎません。紙の本を売る書店の側から言えることがあるとすれば、買ったのではなく、借りたはずの本は、配信側の都合で読めなくなる危険がつきまとうと、最悪の事態を踏まえた上で利用する姿勢が肝心だと思います。
記事を読む限り、消されたタイトルが何かがわかりません。利用する読者の反応も聞こえてきません。無料購読された大量の本の正体がわかれば、業者間の泥仕合の真相が分かるかも知れません。(憶測でものを語るのはつつしむべきことですが、異常に売れたのはおそらくH系の本だった!と勝手に想像しています)