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いま、希望を語ろう 末期がんの若き医師が家族と見つけた「生きる意味」

2015年3月9日、ポール・カラニシは37年の生涯を閉じた。

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「いま、希望を語ろう 末期がんの若き医師が家族と見つけた「生きる意味」」ポール カラニシ 著(早川書房

ポール・カラニシ、36歳、脳神経外科医。2013年5月、末期がんと診断される。妻との新生活、夢の仕事の実現という未来が目の前から消えた。でも、希望は捨てない。

医療現場への復帰をめざし、夫妻の子供を望み、死の直前まで書いた。限りなく前向きな生の記録を。

この本の原書は、《ニューヨーク・タイムズ》ベストセラーリストで第1位、mazon.comでは3900以上の五つ星がついた世界的な話題の1冊です。

放送局の番組制作者はときおり、闘病中の人に向き合う番組に遭遇します。番組を作る側と取材される側には、乗り越えられない壁が立ちはだかっています。

どのような姿勢でものを伝えるべきか、闘病番組は作る側の価値観を深く問いかけるきわめて難度の高い番組です。場合によっては、取材の過程で取材者が心に深い傷を負うこともあります。そのことを覚悟の上で望むのがこの種の番組なのです。

できることはただ一つ、取材される側に立つ人に寄り添い、感情におぼれず冷酷な記録者としてその動きや声を丁寧に拾い続けることしかないように思います。

 

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