告発本のように見えますが、好きな仕事に寸暇を惜しむ電通>激励本のような気がします。
「電通」の理不尽エピソード満載! 「電通新入社員自殺事件」でブログが話題に。
元コピーライターによる激白エッセイ!恐ろしいのは、どこにでもいる普通の人たちだ――広告業界の第一線で働いてきた著者が見た、聞いた、大の大人たちが繰り広げる仕事上のしょーもない理不尽の数々を、ユーモアと屁理屈で昇華する必笑コラム集。
広告業界とは違いますが、放送業界も3K職場と言われます。世間様と違い、制作部門はタイムカードはあるものの定時出社しなくてもセーフです。しかし、放送という「締め切り」に縛られる生活は、日常生活を「放送漬け」にしてしまいかねません。
企画提案前の「ネタさがし」。企画によっては深夜早朝や、普段人が入れないような場所(危険ということです)でのロケ。記者ならば「夜討ち朝駆け」。ロケ現場でのAP(アシスタントプロデューサー)の処遇。3徹はありそうな編集・・・。「鬼十則」は消えてなくならないように思います。
そんな現場の悲喜劇をポジティブに告白した本です。惜しむらくはタイトルが残念。職場である広告業界をディスるような本に見えてしまいます。僕なら「広告業界という無法(?)地帯へ」とでも書いて毒を抜きます。
ブログで書きためた記事を書籍化した内容です。著者は出版後そのことに気付いたらしく。「電通の車内売店に置いたら、昔の知り合いがスルーしている」と告白しています。そりゃそうでしょ。仕事場批判はこの時期最もしてはいけないことだからです。