大の大人も夢中になるのか?
話題の学参書を試しに入れてみたら新しもの好きの放送局員に大受けしました。
「うんこ漢字ドリル」は小学1年から6年向けの参考書。漢字ドリルです。版元は文響社。3月下旬に発売したシリーズはすでに累計100万部に達し、売れゆきは衰える兆しを見せません。上の写真は週末の入荷時。土日の定休日を挟んだ月曜日の棚の様子はこのとおりです。
本屋の客層は大人ばかりです。まさかうんこ好きの大人が買っていく訳でもないだろうと調べると、「新しい感じがしない、似たような本が多い」という参考書が思い切って逆サイドに振りきった新鮮さが受けたことが解りました。
ページをめくると、書き順の文字を囲むデザインがあの形です。決まりフォーマットはまじめであればあるほど笑いを誘います。その極めつけが小学生が6年間で学ぶ1006の漢字全てに3つの例文をつけたという設問部分。
・良いうんこの〔しゃく〕度は人それぞれだ。
(そもそも良いうんことは何だろう。固いか柔らかいか、匂いか、色かと考えはじめると切りがありません)
・日本海の〔えん〕岸にうんこが打ち上げられてくる。
(打ち上げられてくるほど大量のうんこを生産したのは誰だ。まさか北朝鮮ではないか。海水に溶けず、波にもまれても耐える健気さなうんこが目に浮かびます)
勉強が嫌いで、すぐ脱線する小学生男子たちの心をわしづかみにしてしまううんこネタをよくぞ参考書業界が採用したものだと関心します。最大の敵である保護者とくにお母さんチェックはどうクリアしたのかも含め、興味は耐えません。気になっていたところ、タイミング良く企画スタッフの記事が公開されました。
・きっかけは「うんこ川柳」
・リアルな反応で手応え
・「うんこって、繰り返しに耐えうる強さがある言葉」
読んでみれば見るほどヒットの秘訣は、わかりやすすぎるメッセージに集約されます。書店員のうわさ話では「うんこ算数ドリル」も企画されているとのことですが、算数の問題にどのようにうんこをこじつけるのでしょうか。社会や理科、音楽や体育、家庭科などまで広がるのか。外野の興味は小学生並みに悪のりして行きます。上半期最大の話題作になりそうな気がします。
5月17日(水)放送のNHKしぶ5時でも取り上げられました。
五味太郎先生の不朽の名作もまた、同じテーマを扱っていたなあ。