「孤独のグルメ」の次に原作者の関心が向かった先は古本屋でした。
ただ、古本屋はものが動かないし、人と人の会話が成立しにくいので映像化がしにくい。
ならばと考えたのでしょう「屋台」。
昨年ヒットしたアニメ「おそまつさん」でもチビ太の屋台が健全でした。
オジサンは屋台に弱いという、習性を熟知した釣り人のような観察眼が爆発します。
マーケットが狭すぎる気はしますが、いずれテレビ化されて深夜の時間帯の話題をさらいそうです。
早く仕事を終えて、一杯ひっかけたい。あぁ、仕事帰りに酒を飲みながら大好きな古本と触れ合えたらどれだけ楽しいだろうか。でも、そんなの夢のまた夢…ではない。サラリーマンの願いを叶えてくれる屋台が、夜中になるとどこからともなく現れる。働きすぎの現代人にとってのオアシス――そう、それが「古本屋台」。
松本隆『風のくわるてつと』、李家正文『厠
風土記』、
海野十三『火星魔』など、古書好きにはたまらないチョイスの連続。本と酒を愛するひとりのサラリーマンもまた、古本屋台にどっぷり浸かっていく――。
文字通り、屋台で古本を売っているこの店は、オヤジが一人で切り盛りしている。珍本奇本が揃う、マニアにはたまらない店だ。
<古本屋台のルール>
1 白波お湯割り一杯100円。おひとり様一杯限り。おかわりNG
2 ヘベレケの客に酒は出さない
3 騒がしい客には帰ってもらう。ウチは飲み屋じゃない、本屋だ。
……ルールはとにかく、オヤジ次第だ。