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石原豪人: 「エロス」と「怪奇」を描いたイラストレーター

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石原豪人: 「エロス」と「怪奇」を描いたイラストレーター」中村圭子 編(河出書房新社

昭和40年代、少年雑誌の「大図解」で大活躍!!伝説のイラストレータ石原豪人の全軌跡。力・毒・色気あふれる―50年に及ぶ画業が初めて1冊に!

ひと昔前、児童文学の棚に並んでいた本の中に、空想科学やオカルトをテーマにしたものがありました。いわば、キワモノ児童書です。

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それらの本のイラストを数多く手がけたのが石原豪人です。

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戦記物やメカや未来を小松崎茂はそれなりの評価を得て復刻を果たしましたが、怪物や色気のある妖怪を描いた石原にはなかなか光が当たりませんでした。

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挿絵、イラスト、付録等、従来の美術館が扱わなかった題材をとりあげた展覧会企画してきた弥生美術館学芸員中村圭子さんが石原義人に注目。編集した本が発行されました。

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石原豪人(「ごうじん」:1923年3月15日-1998年6月19日)の本名は石原徹。島根県出身で、日本大学芸術学部中退です。18歳で満州に渡り、映画看板などを描いていましたが、体調を崩したため、1955年頃(昭和30年)から比較的体力を使わなくて済む挿絵画家としての仕事を始め、以後40年間にわたって精力的に描き続けました。

筑波嶺夜想曲 石原豪人-「エロス」と「怪奇」を描いたイラストレーター:少年時代の記憶に息づく作品達