代表作を振り返りながら語られる、それぞれの「まんが道」は必見。
2『マグメル深海水族館』椙下聖海(著)石垣幸二(監)(新潮社)
東京海底谷にある、世界初の「深海の中にある水族館」マグメル深海水族館で清掃バイトとして働くことになった天城航太郎。狭き門である飼育員になる日を夢見ながらすごす、水族館の職員や来館客との日々を描く。
椙下 聖海 新潮社 2017-12-09
3『悪魔を憐れむ歌』梶本レイカ著(新潮社)
8年前に起きた猟奇殺人事件を追う阿久津と、その犯人でふたたび犯行を再開した四鐘。
梶本 レイカ 新潮社 2017-12-09
4『朝まで待てません!』田中メカ著(白泉社)
マンガ編集者どうしの恋と仕事を描く本作。真面目で一直線な順平も、仕事第一で敏腕編集者の夕子も魅力的。ひと癖もふた癖もある作家たちとともに、ヒット作を生みだすために奮闘する姿が描かれる。
5『やわらかな鋭角』多田基生著(KADOKAWA)
週刊誌記者の渡辺は、宗教団体「やすらぎの掌」でご神体として崇められている谷角真を追っている。かつて10年以上前に起きた大火災事故で生き残った真は「奇跡の子」として神格化され信仰を集めていた。願いを必ず叶えてくれる神さまを最初に見たといわれる真のことを調べるうちに、渡辺は何かに気づくが――!?
「謎の店」に興味があってもなくても、散歩や観光の際の気持ちの持ち方の参考になる作品。
街中に散在し、通りすがりに見かけて妙に気になる「謎のあの店」の数々。特に理由がなければきっと一生、足を踏み入れることのないであろうそんなお店に、実際にお邪魔してレポートするという人気エッセイコミック。
7『さめない街の喫茶店』はしゃ著(イースト・プレス)
気鋭の著者が描く、「
マトグロッソ」らしいキュートな作品。ドーナツにはじまり、ミントリキュールやフレーバーウオーター、苺のタルト、
ケークサレなど、おいしそうな軽食のレシピを眺めながら、「居心地がよすぎる」夢の街の喫茶店ですごす気持ちを味わってみては。
8『どうにかなりそう』岡藤真依著(イースト・プレス)
静かに衝撃的なそれぞれの「関係」が淡い色彩で描かれる。初々しくて、不安もあり、かえって大胆になってしまったりもする登場人物のすがたは、軽快でエロティックで儚くて、そしてとてもけなげだ。
9『マキとマミ ~上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話~』町田粥著(KADOKAWA)
Twitterで話題になった作品の単行本化! 1990年代に第1作が発売され人気を博すも、2010年代の第4作目の発売以降は展開を止めているという設定。乙女ゲーマーもオタク女子も納得のリアルさが絶妙だ。
10『押入れの少年』高橋葉介(作)みもり(画)(秋田書店)
両親が行方不明になってしまった少女・みこと。引っ越した先の祖母の家の押入れはいろいろな世界とつながっていて、サトルという少年が住みついついていた! 2人は奇妙なできごとにつぎつぎと巻きこまれるのだが……。