高い水準のアニメ作品づくりで知られる「京都アニメーション」略して京アニ。そのこだわりは制はアニメを支える作者の発掘・育成にまでさかのぼります。
京アニでは、若いクリエイターの発掘を目的に毎年コンテストを実施しています。
集まった作品の中から話題を読んだ劇場版のアニメーションがいくつも制作されました。
この秋期待の新作が「二十世紀電氣目録」。原作は第8回京都アニメーション大賞奨励賞受賞作です。
アニメ化を前提とした作品なのでキャラクターの設定や物語の展開、そしてメッセージも期待に応えてくれそうです。
アニメ関係の放送局員イチオシの期待作です。
KAエスマ文庫 二十世紀電氣目録 京都アニメーション
明治四十年。夏。京都伏見に住む百川稲子ももかわいなこは、何をやっても上手くいかず、父親に叱責される毎日。彼女にとって唯一の救いは、神仏に祈り信じることだけだった。ある日いつものように伏見稲荷で手を合わせていると、「見えへんもんは信じひん」と吐き捨てる自由奔放な少年・坂本喜八さかもときはちと出逢った。彼は神仏を否定し、これからは電気の時代だと豪語する。
そんな折、稲子に突如結婚の話が持ち上がる。父の一方的な決定に、しかし自分の価値はそれくらい、と諦める稲子。喜八はそんな彼女の逃げ出したいという本心を引き出し、閉ざされた家から連れ出した。
結婚を止める唯一の方法は、奇書『電氣目録でんきもくろく』を探し出すこと。それは喜八が幼い頃に書いた電気に関する予言書で、かつて兄・清六せいろくが持ち出して行方知れずとなっていた。喜八と稲子――二人は『電氣目録』を探し、京都・滋賀の地を逃げ回る。
消えた『電氣目録』。そこに隠されていた秘密とは――。