「絵本の冒険 「絵」と「ことば」で楽しむ」(フィルムアート社)
絵本というと子どもを対象とした"児童書"と思い込みがちですが、実はそうではありません。
文字で記された”ことば”を中心に読者とのコミュニケーションをはかる"活字の本"に、視覚的な要素を加えたものが”絵本”の世界です。
手に取る人が子どもであれば、子どもの想像力を広げるように、読者が大人であれば大人の妄想を掻き立てるように、絵本の世界は広くそして深く変化します。
その仕組みを理解して様々な挑戦を続けてきた作家たちの展覧会とでも言えそうな本です。
教育番組の制作者たちがよく手に取る本です。
イラストレーター、デザイナーなどのクリエイターたちの発想・想像力に影響を与える可能性のある絵本の世界。絵本に対する解釈と表現は今どうなっているのでしょうか 。
本書には、本邦初となる
五味太郎さんと
荒井良二さんの対談のほか、tupera tuperaさんのインタビュー、
梨木香歩さん(作家)、
穂村弘さん(
歌人)ら、絵本以外の分野で活躍する著名人の絵本に関するエッセイを収録。発想と創作について、また絵本の魅力について語っています。
また「絵」と「ことば」の解釈方法を、絵本作家にとどまらず、分野を超えた多角的視野から探ります。現在、注目を集めている作家とその作品世界が与える影響、潮流、思想、今後の展望を一冊でコンパクトにまとめました。
絵本を愛するすべてのよみ手と、感性を磨きたいこれからの創作者にとって必読の一冊。絵本という豊かな世界にかかわっている、絵本のすぐれたつくり手とよみ手の饗宴をじっくりお楽しみください。
この一冊を読めば、絵本のことをもっと好きになるはずです。
小野明,
五味太郎,
荒井良二,
祖父江慎,
梨木香歩,
穂村弘,
高山なおみ,
山下洋輔,石戸奈々子,tupera tupera,松川絵里,山口創,成田
奈緒子,堀内日出登巳,香曽我部秀幸,柴田こずえ,兼森理恵,
松原仁 フィルムアート社 2018-06-04