本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

旅の本

放送局員が関心を持つテーマの一つが「旅行」です。

旅行記や写真集など、番組づくりのヒントになるような本をそろえるのも、この書店の特徴です。 

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 番組の企画は「新しいこと」であり、「人が知らないこと」であることが要件です。この二つがかけていると企画は通りません。

国内の話題であれば、担当者が電話などで取材したり、実際に現地へ行って自分の目で確かめることができます。

ところが海外の企画は担当者の個人的努力では手にあまるものである場合がほとんどです。企画に困った担当者がよく使うのが「友達の輪」という手です。

現地のことをよく知っている人と友達になり、その人でしか知り得ない話題を番組の企画とすることです。

それってパクリではないかと思われるかもしれませんが、

当然、企画協力や出演など、何らかの形で番組に関わってもらう場合が多く、お互いのメリットはあります。 

 したがって書店では、著者の経歴やテーマを考慮しながら本を選ぶのです。

今日は棚の中から、お勧めの本3冊とその著者をご紹介します。

 

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  •  「365日、今日行くべき世界で一番すばらしい場所」日東書院本社

今日、世界で最も素敵な体験ができる場所を紹介。なぜその日なのか?に触れながら、魅力を伝えています。 

編著の サラ・バクスター(Sara Baxter)さんは、旅行雑誌『Wanderlust』誌の編集者です。手がける旅のテーマは幅広く英国の各紙旅行欄でコラムも担当しています。

 

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  • 「『イタリアの最も美しい村』全踏破の旅」吉村 和敏著(講談社

 5年余りの単独取材によって、全234村を訪れ、まだ多くの日本人が知らないイタリアの美しい村の表情を撮影した写真集です。

吉村 和敏さんは1967年長野県生まれのカメラマンです。フランス全土の小さな村を撮影した写真集や、テレビドラマ「花子とアン」で知られる作家L・M・モンゴメリの故郷を撮影した写真集で知られています。

 

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  • 「雑貨・服 イギリス買い付け旅日記: 英国製にこだわってStill Made in Britain」井形 慶子著(筑摩書房)

オールドタウン――労働者の服
永遠のボタンジャケット
いにしえの衣、スージー・ハーパー
コートドレス第一号完成!
女たちが作るカラフルな靴――グリーン・シューズ
デヴォンのカゴ男
買い占められた生地
ケアリー・ミルズ再訪
16世紀から続くクルーニーレース
リンカーンのアンティークマーケット
ロンドン五輪の街角で
エヴリマン エヴリマン――自分のブランドができた

イギリスの生活の中で洗練されてきた日用品の数々。その多くは日本人がしらないものばかりです。本書では、なぜ、どうやって数ある品々の中から、ほかのショップには並んでいない魅力的な商品を選び取ってきたのか。その秘密に迫ります。

 井形 慶子さんは1959年生まれのジャーナリストです。出版社を経て月刊「ミスター・パートナー」を立ち上げた雑誌編集長としても知られています。