アート・デザインのコーナーに飾られたのが北欧雑貨の本。「アートにしてはちょっと軽いが」と手に取ってみると、北欧雑貨を買いに行きましたという内容です。書店員に聞くと、北欧雑貨は数年前からブームで、最近ではわざわざ商品を買い付けに行くバイヤーさんたちの手記も出ているのだそうです。
「好きなことだけ──北欧“雑貨買いつけ”の旅に出かけよう」塚本佳子 著(Pヴァイン)
北欧旅行も買い付けもほとんど初心者、英会話も得意じゃない。
でも北欧雑貨を集めたい、お店を開いてみたい─。
これは会社勤めの普通の女子が、あるとき思い立って出かけてみた“北欧買付旅行”の道中記。
持ち物や服装から情報集めまで、著者自身のたくさんの失敗から書き起こす、
あなたのための買い付けデビュー・ガイドです。素人目線でしか伝えられない役に立つ情報が満載。
好きなことだけ──北欧“雑貨買いつけ”の旅に出かけよう (ele-king books)
- 作者: 塚本佳子
- 出版社/メーカー: Pヴァイン
- 発売日: 2015/06/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「北欧スウェーデンの旅手帖―雑貨がつなぐ街めぐり」おさだ ゆかり*1著(アノニマスタジオ)
澄みきった青空と透明な光、魅力にあふれる自然豊な街には、あたたかみあるハンドクラフトの雑貨とヴィンテージが充実。雑貨と暮らしに出会いに、スウェーデンを旅しよう。
北欧雑貨の買い付けという言葉にはなんだかロマンがありますね。そんなロマンを番組にしてしまったのが先日放送された 海外出張オトモシマス!「フィンランド 北欧雑貨買いつけの旅」 です。当然、書店員が見逃すはずはありません。この2冊は放送のタイミングに合わせて面陳したものでした。
雑貨バイヤーのフィンランド出張に密着♢海外出張オトモシマス! |NHK_PR|NHKオンライン
再放送:2017年4月1日
NHKドキュメンタリー - 海外出張オトモシマス!「フィンランド 北欧雑貨買いつけの旅」
番組は、吉祥寺に見せを持つ雑貨店店長、樋熊敏亨さんらバイヤー三人組の旅にオトモするというもの。女性に人気の年代物の食器の買い付け出張に密着取材です。
バイヤーさんが執筆した本やブログを拝見したら、それが非常におもしろかったんです!「海外で買い付けをするバイヤー=かっこいい」というイメージですが、実際は自らの足で商品を探し、それを梱包して日本まで発送するという、地道な作業と体力を必要とする職業。それまでは「バイヤー」という職業について知っているようで知らなかったので、その辺のギャップも含めて番組で紹介できたらと思っています。
番組ディレクター川添哲哉さんによると旅と買い物と食を一度に楽しめる知的エンタメのようです。
買い付けの目標は4日間で500点。初日午前4時半にヘルシンキ空港に到着するやいなや、ホームセンターに直行。老舗ガラスメーカー、ヌータヤルヴィ社のピオニ(芍薬しゃくやく)シリーズをゲット。
彼らが探すのはメーカーですでに製造終了された、味がある品物です。日本では1個数千円以上の値がつくのだとか。2日目はリサイクルショップで250点購入。最後の店で装飾デザインの王様とされる作家、カイピアイネンの絵皿に遭遇します。
この国の味わいあるデザインは、戦後の貧しい暮らしから生まれました。老舗陶器メーカーが「美しい日常」の理念を掲げ、食器で暮らしを彩り人々を元気づけたのだそうです。
3日目、ガラス製品で有名なイッタラ社で職人技を見学。最終日は憧れのカイピアイネンの希少な食器シリーズ、アピラ(クローバー)探し。何軒か回りようやくスープ容器のアピラを見つけましたが、「お客が使いやすい形ではない」と購入を断念。
「幻の逸品を集めるより、お客様のほしがるものを揃えたい」という筋の入ったバイヤーの考え方に納得しました。
シンプルで飽きの来ない食器は棚作りを楽しくしてくれます。
樋熊敏亨さんのプロフィールとブログ
Quality Living Store(クオリティリビングストア) フリーデザインのブログ
渋谷モディ6階の店舗に行ってみました。北欧買い付け商品のほかに、国産の日用雑貨も数多く並んでいて感じのいい店でした。チラシを見て高円寺に本拠地があることが分かりました。