「ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技」木村尚敬 著(日本経済新聞出版社)
-社長を操ってリストラを成功に導いた部長
-意思決定を遅らせる「空中ハンコ」
-結果を出した、マスターオブ「アイ・ドント・ノウ」
-部門間の「相互不可侵条約」がコミュニケーションを阻害する
-前向きな「CND(調整・根回し・段取り)」とは
-「男気貯金」を貯めろ
-無血革命を成功させたミドル
-「正しい質問」で相手を操れ
-情報を遮断する「五合目社員」「粘土層」とは
-「大本営オペレーション」が失敗する理由
-人を操る3つの力とは
-自分がKYな存在になれるか
-他人のスキルをパクってしまえ
-社内諜報戦を勝ち抜く人脈とは
-「誰だお前?」という冷たい視線に耐える
-親しみやすさと敬意は両立しない
-異性関係、お金、名声……己の中の下世話な欲望をコントロールする
-いけすかない若造が、バンバン物事を決められる理由
-部下のダメだしに耐えろ
-無礼講にしたところで本音は出てこない
-ダークサイド・スキルは退職後も有効
まっとうなビジネス書は置いても売れない書店です。ビジネスとは縁の無い生活を送っている人が多いことから、ひねった企画を掘り当てないことにはビジネス書の棚は埋まりません。タイトルが人目を惹いたのがこの本。書評を確認すると人間の欲望が丸出しの事例が並んでいます。「裏技」とは奇襲戦法のようなもので二度と同じ手は使えません。知っている人がいたらその裏をかかれるわけなので、裏技とタイトルに描いた時点で裏技は成立しません。なのでタイトルからして確信犯です。サラリーマンの悲しい性を描いた漫画家・東海林さだおさんのネタ本にぴったりな気がします。さまざまな場面から面白いコント番組が生まれるのかも知れません。