「投資信託 失敗の教訓」福田猛*1 著(プレジデント社)
投資は失敗するからやめなさい。と言っている本ではありません。
著者はファイナンシャルプランナー。財テクを指南する立場のプロフェッショナルです。なぜこんな物言いをするのでしょうか。
危ないのは退職金を一気に投資信託に注ぎ込み、運用しようとしている人たちです。
それはやめなさいと著者は警告します。
私たちはお金のことになると視野が狭くなりがちです。
お金を増やす方法や金利、儲かる銘柄など手段や方法にばかり注意が向いてしまいます。それが結果としてつまらないものに手を出して失敗するという悪循環を生みます。
著者はその前に、何のために投資をするのか考えろと指摘します。
お金を貯めるなら、何のために貯めるのか、いつまでにいくら貯めるのかイメージすることが大切だと言います。
例えば10年後に自動車を買うなど目標がわかれば、年間いくらのペースで資金を増やせばいいかわかります。
その目安がわかった時点で、信頼の置けるプロの力を借り、資産を運用すればいいと言います。
そのことを忘れ、アマチュアが投資に挑んでもプロを相手に勝てるわけがないのです。
福田 猛~FP&スタッフ紹介~ | ファイナンシャルスタンダード
投資信託 失敗の教訓
「私たちはファイナンシャルアドバイザーとして、お客様に何をアドバイスすべきか、研究を重ねてきました。さまざまなご相談をお受けする中で、うまくいかない投資家のパターンが見えてきました。長期投資をスタートしたものの、運用を途中でやめてしまう原因もわかるようになってきました。
大勢のお客様と誠実に向き合い、実務を通じて学んできた、長期投資を失敗させる『壁』や、その『壁』にぶつからないようにするための方法を、評論家ではなく実務家の視点からお伝えしたく、本書を執筆しました。」 ――本文より
「相場を予測する」「毎日の株価の動きを気にする」
「新商品や人気商品を勧められて買ってしまう」……
投資信託で成功するためには、これらの行動はNGです!
こうした「失敗事例の教訓」から導き出される「成功の秘訣」を
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として活躍する著者が
54点の図を使って実務家目線でわかりやすくお伝えします。
・買ってはいけない3つの投資信託=「一括投資の罠」
・10年で600万円が3000万円になる=「積立投資の底力」
・日本とアメリカ、資産運用の何が違うのか?
・行動経済学から「投資で損をする人の心理」を考える
・マーケットアプローチではなく、ゴールベースアプローチ …etc.
「投資信託で儲かったためしがない」という人こそ必読の内容が満載です。
“人生100年時代”を生き抜くための「長期資産形成・資産運用」を始めましょう!
福田 猛 プレジデント社 2018-05-18