マスコミを叩けばそれでいいのか。君たちが論拠とする情報源はなに?「ヤフーニュース?」「まとめ記事?」・・・それって噂噺を信じることだよ。と言っている本。
「「ポスト真実」時代のネットニュースの読み方」松林薫 著(晶文社)
ニュースは今や、紙でもテレビでもなく、ネットで読む時代になった。一方、キュレーションメディアの盗用問題や、アメリカ大統領選時に顕在化した偽ニュース問題などで、ネットニュースの信頼性は大きく揺らいでいる。こうした「ポスト真実」の時代にネットのニュースを正しく読むためには、固有のリテラシーが必要になる。それぞれのメディアの特徴を理解し、使い分け、ネット情報を正確に読み解くためのノウハウ、リテラシーを、日経新聞の記者を15年務めた著者が、その経験知を基に解説する。
英語で「POST―TRUTH」とは、英国のオックスフォード大出版局が世相を象徴する「今年の言葉」に選んだ言葉です。信頼性の乏しい情報が影響力を持つ時代は、情報の消費者が自分たちを俎上に乗せなくてはならない時代でもあるのです。セーフティネットに向かって、あそこがほころびている、ここがおかしいなどといいながら支える綱を切っていき、終いにはネットが破けて放り出されるようなイメージが頭に浮かびます。
ネットの持つ集合知を発揮すれば、「「みんなの意見」は案外正しい」で語られたように、最終的には正解が導き出されるように思いますが、それまでには相当な授業料を払い続ける必要がありそうです。
- 作者: ジェームズ・スロウィッキー,小高尚子
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/11/25
- メディア: 文庫
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グーグルが何十億というウェブページから、探しているページをピンポイントで発見できるのも、正確な選挙結果の予測ができるのも、株式市場が機能するのも、すべて「みんなの意見」つまり「集団の知恵」のたまものである。多様な集団が到達する結論は、一人の専門家の意見よりもつねに優るという説を提示し、ウェブ時代の新しいパラダイムを予見。多くの識者に引用・推薦される、社会人必読の話題の教科書