文庫部門のランキングです。
- 1「夢幻花」東野圭吾 著(PHP研究所)
- 2「吉原詣で 鎌倉河岸捕物控(二十八の巻) 」佐伯泰英 著(角川春樹事務所)
- 3「64(ロクヨン)上」横山秀夫 著(文藝春秋)
- 4「雪まろげ: 古手屋喜十 為事覚え」宇江佐真理 著(新潮社)
- 5「タックスへイヴン Tax Haven」橘玲 著(幻冬舎)
- 6「64(ロクヨン)下」横山秀夫 著(文藝春秋)
- 7「七つの会議」池井戸潤 著(集英社)
- 8「穢れた手」堂場瞬一 著(東京創元社)
- 9「赤坂の達磨 公家武者 松平信平13」佐々木裕一*1 著(二見書房)
- 10「さむけ (ノン・ポシェット) 」井上雅彦,倉阪鬼一郎,新津きよみ,高橋克彦,山田宗樹,多島斗志之,夢枕獏, & 2 その他(祥伝社)
1「夢幻花」東野圭吾 著(PHP研究所)
花を愛でながら余生を送っていた老人・秋山周治が殺された。第一発見者の孫娘・梨乃は、祖父の庭から消えた黄色い花の鉢植えが気になり、ブログにアップするとともに、この花が縁で知り合った大学院生・蒼太と真相解明に乗り出す。一方、西荻窪署の刑事・早瀬も、別の思いを胸に事件を追っていた…。宿命を背負った者たちの人間ドラマが展開していく“東野ミステリの真骨頂”。第二十六回柴田錬三郎賞受賞作。
2「吉原詣で 鎌倉河岸捕物控(二十八の巻) 」佐伯泰英 著(角川春樹事務所)
鎌倉河岸の八重桜が花を咲かせた二月、金座裏の親分・宗五郎と番頭格の八百亀、酒問屋豊島屋の隠居・清蔵、呉服屋松坂屋の隠居・松六の四人が、吉原の三浦屋へ登楼した。宗五郎の新内節『明烏夢泡雪』まで飛び出し、楽しい宵を過ごした帰り途、偶然浪人の強盗に出くわした……。金座裏と北町奉行所定廻り同心の寺坂らが、己の務めを果たすため、命を賭ける。大ベストセラーシリーズ、待望の第二十八弾。
3「64(ロクヨン)上」横山秀夫 著(文藝春秋)
巨大組織で苦悩する男たちを描く警察小説。文庫化は昨年2月。2016年テレビドラマと映画が公開され、人気が高まっている。
県警広報担当官が直面する板挟みの物語です。伝聞ですが「報道機関と広報、警察(本庁と県警および警察組織内の関係)との相互関係が具体的でわかりやすく描かれている」と知り合いの記者が言っていました。警察広報担当は警察の人間ではありながら、記者クラブと緊密な関係を維持しなければならないジレンマを抱えています。記者クラブの人間関係は本署でも描かれているように抜いた抜かれたの世界です。捜査中の現場からは情報が漏れればマスコミから現場が荒らされると煙たがられるし、さじ加減は大変なものがあるそうです。本庁と県警の人事上の問題は物語りを回す上でのフィクションではありますが、実際の人事の動きやメンタリティは、元記者としての経験から積み上げた説得力があります。
4「雪まろげ: 古手屋喜十 為事覚え」宇江佐真理 著(新潮社)
昨年11月に他界した人気作家が得意とした人情捕物帖。
浅草は田原町で小さな古着屋を営む喜十は、北町奉行所隠密廻り同心の上遠野のお勤めの手助けで、東奔西走する毎日。店先に捨てられていた赤ん坊の捨吉を養子にした喜十の前に、捨吉のきょうだいが姿を現した。上遠野は、その四人の子どもも引き取ってしまえと無茶を言うが…。日々の暮らしの些細なことに、人生のほんとうが見えてくる。はらり涙の、心やすらぐ連作人情捕物帳六編。
5「タックスへイヴン Tax Haven」橘玲 著(幻冬舎)
東南アジアでもっとも成功した金融マネージャー北川が、シンガポールのホテルで転落死した。自殺か他殺か。同時に名門スイス銀行の山之辺が失踪、1000億円が消えた。金融洗浄、ODA、原発輸出、仕手株集団、暗躍する政治家とヤクザ…。名門銀行が絶対に知られたくない秘密、そしてすべてを操る男の存在とは?国際金融情報小説の傑作!
6「64(ロクヨン)下」横山秀夫 著(文藝春秋)
組織と個人の相克を息詰まる緊張感で描き、ミステリ界を席巻した著者の渾身作。
64(ロクヨン)(上)【電子書籍】[ 横山秀夫 ]
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7「七つの会議」池井戸潤 著(集英社)
ありふれた中堅メーカーでパワハラ事件の不可解な人事をきっかけに、次々と明らかになる会社の秘密。会社とは何か、働くとは何かに迫る全国民必読の傑作クライム・ノベル。
8「穢れた手」堂場瞬一 著(東京創元社)
大学と登山の街、松城市の警察署に勤務する警部補・桐谷は、収賄容疑で逮捕された同期で親友の刑事の無実を信じていた。彼がそんなことをするはずがない!処分保留で釈放されたものの、逮捕された時点で解雇が決まっていた彼の名誉を回復すべくたったひとり、私的捜査を開始した桐谷。組織の暗部と人間の暗部、そして刑事の友情のかたちを苦い筆致で描く傑作。待望の文庫化!
9「赤坂の達磨 公家武者 松平信平13」佐々木裕一*1 著(二見書房)
将軍家光の正室の実弟で、公家から旗本となった鷹司松平信平は、病床の老中、松平伊豆守を見舞った帰路、桜吹雪の桜田堀にさしかかった。五、六人の曲者が一人の老侍に斬りつけている。信平が助けたのは、元備中成井藩の江戸家老で、達磨先生と呼ばれる男であった。どうやら五万石の小藩に嵐が吹き荒んでいるようだ。熱き想いの侍たちに信平は…。
10「さむけ (ノン・ポシェット) 」井上雅彦,倉阪鬼一郎,新津きよみ,高橋克彦,山田宗樹,多島斗志之,夢枕獏, & 2 その他(祥伝社)
1999年発行。 “普通”の人々が日常から一歩踏み出した刹那を、実力派作家九人が描いた戦慄のアンソロジー。